フィギュアスケートのアイスダンスが、今日19日のショートダンス(SD)から始まる。11日の団体で、女性の衣装がはだけるハプニングがあった韓国の閔秀拉(ミン・ユラ、22)、アレクサンダー・ガメリン(24)組が出場する。思わぬかたちで注目されたが、「氷上の社交ダンス」と呼ばれる種目には魅力がいっぱい。男女シングルとはひと味違うアイスダンスを紹介します。

 アクシデントは、団体のSDで起きた。閔秀拉の演技中、真っ赤な衣装の背中のホックが外れた。衣装のズレを直そうとするなど、関係ない動きも強いられ、10チーム中9位に終わった。めげることなく、キスアンドクライで笑い飛ばした閔秀拉はツイッターで「衣装がうまくいかなかったけど、母国で驚きの時間を過ごしました! 個人戦へ向け(衣装を)縫うことを約束します。最後まで私たちを後押ししてくれた観客に感謝したい」とつぶやいた。

 演技中、異変に気付き、衣装を押さえてフォローしたのはパートナーのガメリン。米国出身で、もともとは双子の妹ダニエラとアイスダンスのペアを組み「アイス・ツイン」と呼ばれていた。妹が15年に引退すると、米国生まれの韓国人、閔秀拉から声をかけられてコンビ結成。もともと友人で、同じコーチから指導を受けている縁もあった。

 平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)を見据えて、17年に韓国籍を取得。短期間で韓国語、国歌などを覚えたガメリンは「(閔秀拉と)一緒になってから勉強してきました」と振り返る。米ミシガン州を練習拠点に息を合わせ、五輪は今回が初出場。ともに支え合って大舞台に立っているからこそ、ハプニングにも慌てることなく、2人で対処できた。

 衣装を修正して臨むショートダンスの出番は、第3グループの3番目。午前11時49分すぎに演技が始まる。2人は昨年の世界選手権で20位だった。平昌五輪では、フリーダンスに進める上位20組に入ることが、まず目標になる。