ロシア・オリンピック委員会(ROC)は25日、平昌冬季五輪(ピョンチャンオリンピック)に個人資格で参加できる169選手の氏名を発表し、フィギュアスケート女子の金メダル候補、エフゲニア・メドベージェワ選手とアリーナ・ザギトワ選手が含まれた。ドーピング違反歴がないなど国際オリンピック委員会(IOC)が設定した15以上の認定基準をクリアした。ロシアからはコーチらを含め総勢340人が参加する。

 ROCは2014年ソチ五輪などでの国ぐるみのドーピングで資格停止処分を受け、国としては平昌五輪に参加できない。169選手は国歌や国旗が使えない「ロシアからの五輪選手(OAR)」として出場する。

 スピードスケート・ショートトラック男子で計6個の五輪金メダルを獲得しているビクトル・アン選手は、世界反ドーピング機関(WADA)調査チームの報告書でドーピングへの関与が言及され、参加を認められなかった。スピードスケート男子1500メートルで世界記録を持つデニス・ユスコフ選手やバイアスロン男子で前回ソチ五輪リレー金メダルのアントン・シプリン選手も外れた。

 IOCは19日、出場の可能性があるとしてロシアが予備登録した500人のうち111人を除外した際に「潔白を証明した選手の80%以上がソチ五輪に参加していない」と明らかにした。

 ROCのポズドニャコフ第1副会長はIOCから受理した参加可能選手のリストについて「ショックを受けている。全く予期していなかった内容」と表明。選手の除外は「不公正だ」と訴えたが「チームは縮小したが、除外された選手のためにも頑張ってくれると確信している」と語った。

 IOCは27日に平昌で会議を開き、出場選手を承認する。