中長距離陣のエースで日本メダル1号が期待された高木美帆(23=日体大助手)は、トップと2秒14差の5位入賞に終わった。

 同組となったオランダの強豪デヨングの背中を必死に追いかけたが、最後の1周で遅れた。自身の持つ3分57秒09の日本新記録におよばず、4分1秒35と本来の実力を発揮できなかった。

 レースを終えた高木美帆はサバサバとした様子で冷静に振り返った。「負けてしまったのは悔しいけど、この舞台で自分の持っている力を出し切れたと思っている。上位を取る力がなかったと受け止めている。もっとこの先、明日以降のレースできることがある。1つの種目では1回だけのレース。この舞台で(まだ)戦えるチャンスがあるので(今後の)強みになる。このレースをムダにしないでいきたい。(1500メートルへ向けて)このリンクはスピードを出したほうがいいと思っている。まだ、感覚でもう少し伸びていく感覚を求めているので修正したい」と話した。

 史上最年少の15歳で出場した10年バンクーバー五輪は、1000メートルで最下位の35位、1500メートルでも23位と世界の壁を痛感。4年前のソチ五輪選考会では、まさかの代表落選を経験するなど、苦しみからはい上がった高木美帆のメダルへの挑戦は次の1500メートルへ持ち越しとなった。