【DeNA南場オーナー連載〈2〉】球界のドンに初対面「あなたが創業者の方ですか」
「人生のある瞬間をくくり出すときに、そこには野球が入り込んでいる。ある状況を思い出すときに、野球が自然と記憶をよみがえらせる役割を果たす。野球というのは、そうやって深く人生に入り込んでいるんです」
――南場智子(2018年12月13日掲載。所属、年齢などは当時)
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「あなたがDeNAの創業者の方ですか」。球界の大物は、柔らかい物腰で迎え入れてくれた。
南場は球団買収の過程で、読売新聞社渡辺恒雄主筆のもとを訪れた。買収が世間に表面化した少し後だった。のちの初代オーナーで、実行役の春田真が水面下で買収を進める中、南場はほぼ初対面だった渡辺の部屋をノックした。
南場 一般的な仕事や事業、生き方、考え方の話をさせていただきました。主筆も関心を持って、私について聞いてくれた。野球がどうとかではなく、人間としての考え方を聞いていただいた。私も深掘りをして質問をして、話すうちにすごくチャーミングな方だなと思いました。こんな若造に関心を持って、人間性を聞いてくださった。高圧的な印象はまったくなく、すごくしゃべりやすい環境をつくっていただき、その人柄のファンになりました。
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