イチローと女子高生の間に芽生えた友情 1時間5分38秒の赤裸々を完全ノーカットで
イチロー氏(49=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が率いる草野球チーム「イチロー選抜KOBE CHIBEN」が、11月3日に東京ドームで高校野球女子選抜と対戦しました。131球で1失点完投した試合後、三塁側ベンチ前で、質疑応答ありの「青空教室」が行われました。「おじさん疲れたよ」。そう語り始めたイチロー氏。重圧に打ち勝つ技術論から、あのカレーの話まで…高校3年生に1時間以上かけて伝えた思いを、ニュアンスまでそのままの完全ノーカット版でお届けします。
プロ野球
「ボロボロなんだけど、これが気持ちいい」
「これだけやって、明日みんな普通に動けるんでしょ。去年のチームとだいぶレベル違いましたね、びっくりしました。最初は9人は真っすぐだけでいこうと思ったけど、無理だと思った。これ最後の試合? 一番大きな大会は甲子園?」
――春は東京ドーム、夏が甲子園
「どうですか、この時期に試合があるのは」
――夏の大会が終わって高校野球は一区切りつくんですけど、これからのモチベーションにもなるし、レベルアップにもつながる。いい経験
「うれしい。確かにこれだけの人の前でプレーする機会ないもんね。甲子園よりも特別なものになりうる試合かも。それはうれしい」
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「僕にとっても大きい。大きなモチベーションになっています。去年この試合をして、肩ぶっ壊して、初めて肩、壊した。これくらい投げられるようになったのは、実は8月中旬。3カ月たってない。『ひょっとしたら、投げられないかもしれません』って言った。それぐらい長引いた。でも今日迎えられて、ボロボロなんだけど、これが気持ちいいんですよ、この感じが。限界を見るって、限界を見るんだけど、実際にはそこにいけない」
「やっぱり『もう1歩くと、えらいことになる』っていうのは本能的に体が知っていて、いけない。現役中にできなかったことを、今取り組んでる、乗り越えていくのが楽しい。こうやって試合してくれる相手がいなかったらできない。僕にとってとっても有意義な時間。本当にありがとうございます」
「今のこの気持ちを忘れないで」
「もっとこうしたらいいなとか、アイデアとかありますか。9イニングってどう? 長い? 先発が全部いってたら長いよね。ピッチャーは、7イニングで100球くらい?」
――150です
「150まで投げるの! 完全にエースだね。MLBでは110も投げさせないからね。100球も、なかなかいかないくらい。やっぱりエースはみんなの気持ちを背負ってるから、頑張って欲しいんだけど、なかなかそういう環境がなくなってきてる」
「高校野球、男子でもあんまり球数投げさせない。夏はもちろん暑いし、大変だから昔のようにピッチャー1人ではできないけど。そこに人の思いが乗ってくる。それをエースが受け止める。そういう姿を見たい。野球の心が動く瞬間。願ってるけどなかなか…トレンドがあるから。それで肩壊したら、どうするんだとか」
「でも、高校野球は面白いよね。負けたら終わりだし。男子の高校生とオフの間、2校、多いと3校一緒にやるかな。この感触を覚えておいてほしくて。男子は大学、プロ、社会人でどうしても薄れていく。高校生の熱い気持ち。ぼくは高校生の頃から冷めてたんだけど。今のこの気持ちを、忘れないでおいておいてほしい」
