【国際試合の鬼】始まってみれば安心の山田哲人 WBC前日の練習で施した微調整とは

主要3大会すべてで本塁打を放つなど、国際試合で無類の強さを誇る侍ジャパン・山田哲人内野手(30=ヤクルト)。チェコ戦では「6番二塁」で今大会初めてスタメン出場しました。2回に左前適時打を放つなど1安打1打点をマーク。直前の強化試合では5試合14打数無安打と不振の中、途中出場から適時打を放った9日の中国戦と合わせて、試合後の言葉をノーカットでお届けします。

プロ野球

◆山田哲人(やまだ・てつと)1992年(平4)7月16日、兵庫県生まれ。履正社で3年夏の甲子園出場。10年ドラフト1位でヤクルト入団。14年最多安打。15年は本塁打王に輝き、リーグMVP。他に盗塁王3度、最高出塁率1度、ベストナイン5度。15、16、18年のトリプルスリー3度はプロ野球記録。20年オフに、ヤクルトと7年総額35億円の長期契約を結んだ。180センチ、76キロ。右投げ右打ち。


◆山田の国際大会主要国際3大会では15年プレミア12で2本、17年WBCで2本、19年プレミア12、21年東京五輪で各1本の計6本塁打を放っている。主要3大会すべてで本塁打を打った日本人選手は山田と坂本勇人だけ。あと1本打てば主要3大会の通算7本は最多の福留孝介(アマ時代の96年アトランタ五輪で2本、プロ入り後は04年アテネ五輪3本、06年WBC2本)に並ぶ。

<WBC:日本10-2チェコ>◇1次ラウンドB組◇11日◇東京ドーム

侍ジャパンがチェコに逆転勝利し、無傷の3連勝。12日の1次ラウンド第4戦、オーストラリアに勝てば、文句なしでB組1位通過が決まる。 先発の佐々木朗希投手(21=ロッテ)が、4回途中2安打8奪三振1失点(自責0)でWBCデビュー。最速は164キロをマークした。打線は3回、5番吉田、6番山田の連続適時打で3点を奪い逆転。4回にはヌートバー、近藤、大谷の3連続適時打などで4点を奪い、試合の流れを大きく引き寄せた。オーストラリア戦は山本由伸投手が先発する。

「本当にありがたいな」

3月11日チェコ戦の試合後

――初スタメンでタイムリーも出た

山田ありがとうございます。集中して入りました。大声援で気持ちよく打席には入れましたし、本当にありがたいなと思っています。

――チームの野手で唯一、WBCを経験している。このWBCあらためて特別に感じたか

山田特別…、まあ、やっぱりどの大会でもオリンピックでもWBCでもプレミア12でも、日本のユニホームを着るというのはすごい責任感もありますし、すごいプレッシャーもあるんですけど。どちらかというと、ここで野球ができる喜びの方が強いし、なんとか期待に応えたいなと。たくさんの人が注目してますので、その中で結果を残して頑張りたいなという気持ちが強いです。

3回2死二塁、山田は左前適時打を放つ

3回2死二塁、山田は左前適時打を放つ

――チェコの投手が遅い球の中でみんな打ちあぐねていたが、山田選手は

山田タイミングが合わせづらいというのがあるので一番は前に突っ込まない、基本に戻って、そいういうところを一番に意識しました。

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