【アレの裏側】岡田野球の神髄 シビアに引くセンターラインを要諦とした防御/連載3

阪神復帰1年目で、岡田彰布監督は18年ぶりのリーグ優勝に導きました。85勝53敗5分けでレギュラーシーズンを終了。85年以来2度目の日本一へ向け、10月18日からクライマックス・シリーズ(CS)ファイナルステージに挑みます。就任した昨秋から、若く強いチームへと成長させてきたここまでを「アレの裏側」と題し、3回で振り返ります。最終回は岡田野球の神髄を探ります。

プロ野球

◆岡田彰布(おかだ・あきのぶ)1957年(昭32)11月25日、大阪府生まれ。北陽(現関大北陽)―早大。早大ではリーグ通算20本塁打。通算打率3割7分9厘と81打点は、今でも東京6大学リーグ記録。3年秋に3冠王。79年ドラフト1位で阪神入団。80年新人王。日本一の85年に二塁手でベストナイン、ダイヤモンドグラブ賞(現ゴールデングラブ賞)。94年オリックスへ移り、95年引退。現役通算16年で1639試合、1520安打、247本塁打、836打点、打率2割7分7厘。98年阪神に復帰し、2軍監督などを歴任。04~08年に1軍を率い05年リーグV。10~12年オリックス監督。今季から阪神監督に復帰。175センチ、77キロ。右投げ右打ち。

2023年10月8日、甲子園

2023年10月8日、甲子園

適時失策が10個も減った

岡田監督は「守りの野球」で18年ぶりのリーグ優勝へ導いた。

失策の数85は6年連続リーグワーストとなったが、指揮官は「エラーの数を減らすためにやってるんじゃない」「普通に取れるアウトを取る」と失策数はまったく気にしなかった。

しかも、そのうち12失策はリーグ優勝決定後。これまでの5年間と違い、間違いなく守備は向上した。

注目すべき数字がある。失点に直結する適時失策は、昨年の14から4へ10個も減った。

佐藤輝、大山、小野寺、熊谷が1個ずつ。レギュラーが何度も失敗したわけではない。過去5年はすべて2桁だったことを考えれば、驚くべき数字。明らかに勝負どころでのミスは激減した。

2022年10月29日、甲子園

2022年10月29日、甲子園

「あんなんやってないんやろな」

就任直後の昨年10月29日、甲子園での秋季練習で8人で二遊間を守らせ、併殺の練習をさせた。

二塁ベースへのトスなどの呼吸が合わずミス連発。「あんなんやってないんやろな。ああいう動きとか」と、驚いたというよりもあきれた表情で話していた。

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福岡県出身。西南大卒。1998年西部本社入社。
広告部、報道部では九州のレジャー面や高校野球などを担当。
レイアウト部門の整理部に11年所属したあと、2012年から37歳で初のプロ野球記者。ソフトバンクを8シーズン担当し、5度日本一(2018、2019年は2位からの下克上)を経験。
2020年は西日本のアマ野球担当もコロナ禍で春、夏とも甲子園大会中止。近大時代に取材した佐藤輝とともに2021年から阪神担当。
趣味は休日の野球観戦。試合だけでなくマスコット、チア、売り子、応援、球場グルメ、グッズなど幅広くプロ野球を堪能。独身。