【野手&総合編】ヤクルト髙津監督｢チーム自体を変える｣惨敗から得た学び／連載Ⅳ
今季を振り返る「髙津ノート～セ・リーグ連覇監督のマネジメント論～」。連覇から一転、5月中旬から5位が定位置となった苦しいシーズンを髙津臣吾監督（54）が「投手編」と「野手編」に分けて分析しました。後編は4番村上宗隆内野手（23）を筆頭に、打撃陣についての思いを語りました。
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◆髙津臣吾(たかつ・しんご)1968年(昭43)11月25日、広島県生まれ。広島工―亜大を経て90年ドラフト3位でヤクルト入団。最優秀救援投手4度。03年オフにFAでホワイトソックス移籍。メッツ、ヤクルト、韓国ウリ、台湾興農、BC新潟を経て12年引退。日本通算286セーブは歴代2位。日米通算313セーブ。日本シリーズは93、95、97、01年の4度出場し、すべて胴上げ投手。14年に1軍投手コーチでヤクルトに復帰し、20年から監督。21年に20年ぶりの日本一を達成し、正力松太郎賞を受賞。22年1月にプレーヤー部門で野球殿堂入り。22年はセ・リーグ優勝。日本シリーズではオリックスに2勝4敗1分けで敗れた。右投げ右打ち。
｢どうしても昨年の印象が｣
スワローズの顔はやはり村上だ。22年シーズンは冠のオンパレードだった。
■日本選手最多のシーズン56本塁打
■令和初、史上最年少3冠王
■史上初の5打席連続本塁打
■2年連続セ・リーグMVP
まさに偉業ばかり。裏を返せば、めったに出せない記録なのだ。
しかしファンや周囲は期待する。1度植え付けられた鮮烈なイメージをさらに超えてくれと、ヒーローに夢を乗せる。
髙津監督はそれを重々、分かっていた。
7月12日、神宮
「どうしても昨年の印象が強すぎるので『今年も』と思ってしまう。期待の現れです。彼は、少々痛くてもしんどくても休まない若さと根性があるので、そこは評価してますよ」
今季もスタメンを外れたのは4試合だけ。不動の4番を体現している。
「来年以降、スワローズの4番としてまた同じような成績だと、ちょっとと思うかもしれないですけど、そんなに簡単じゃないですよ。(22年と)同じ成績を残すことはね。体の面もありますし、相手のマークもそうだし(村上は)難しいことにトライしています」
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