トランプ氏の「ごり押し」容易に受け入れ FIFAが自ら傷つけたW杯の信頼

1988年の入社から40年近く、スポーツを取材してきた首藤正徳氏が執筆する、日刊スポーツの看板コラム「スポーツ百景」。今回は、サッカーのワールドカップ(W杯)北中米大会を舞台に「日刊スポーツ・プレミアム」バージョンとして随時、お届けします。

サッカー

W杯決勝トーナメント2回戦 ベルギー選手と競り合う米国FWバログン(左)(ロイター)

W杯決勝トーナメント2回戦 ベルギー選手と競り合う米国FWバログン(左)(ロイター)

トランプ大統領の「ごり押し」とFIFAの屈服

米国のトランプ大統領の外交政策は「力こそ正義」と評される。圧倒的な経済力と軍事力を背景に、秩序や国際法を無視して自国の利益を最優先させる。そんな身勝手な「米国第一主義」のディール(取引)を、サッカーのワールドカップ(W杯)にまでごり押しするとは思わなかった。

国際サッカー連盟(FIFA)が5日、1日の決勝トーナメント1回戦のボスニア・ヘルツェゴビナ戦で退場処分を受けた米国のエースFWバログンの出場停止処分を1年間猶予すると発表した。その後、トランプ氏がFIFAのインファンティノ会長に電話で処分の見直しを要請していたことを自慢げに公表した。まるでブラックジョークのようだった。

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1965年、大分市生まれ。
88年入社。ボクシング、プロレス、夏冬五輪、テニス、F1、サッカー、K-1など幅広いスポーツを取材。アントニオ猪木、マイク・タイソン、有森裕子、高橋尚子、岡田武史、フィリップ・トルシエらを番記者として担当する。
五輪は92年アルベールビル冬季大会、96年アトランタ大会を現地取材。08年北京大会、12年ロンドン大会は統括デスク。21年東京大会は五輪・パラリンピック担当委員。サッカーは現場キャップとして98年W杯フランス大会、02年同日韓大会を取材。
23年1月に退社してフリーに。現在は日刊スポーツの契約ライターのほかNPO法人スポーツネットワークジャパン企画編集委員、東日本ボクシング協会の評議員などを務める