郡司浩平(33=神奈川)が北井佑季のまくりを差して、21年川崎全日本選抜以来3度目のG1制覇を果たした。年末のKEIRINグランプリ(GP、12月30日・静岡)出場権を獲得し、1年でのSS班返り咲きを決めた。2着には清水裕友が入り、北井が3着に粘った。大会3連覇を狙った古性優作は4着に終わった。

4年ぶりにSS班から陥落したばかりの郡司が、早々に1年での返り咲きを決めた。

大会3連覇を狙う古性や、開幕から飛ばす清水との激闘をしのぎ切った。検車場で南関の仲間に出迎えられると、ようやく安堵(あんど)の笑みが漏れた。

昨年は、苦しい戦いが続いた。それでも、GP連続出場への可能性は11月までわずかに残していた。だが、結末は誰もが驚くものだった。

競輪祭の準決は、目標の松井宏佑が果敢に逃げた。郡司は再三のブロックで別線を止め、最終4角でもヨコに動いた。目の前にぶら下がったGP出場のチャンスよりも、番手の仕事を最後まで優先した。結果は4着。あまりにすがすがしい敗戦だった。

ここで見せた郡司の気概が、南関の士気を1つにした。深谷知広と郡司が引っ張り、ラインの力は底上げされた。そして今大会、神奈川から3人を決勝に送り込んだ。

北井佑季は、今大会のMVPといっても過言ではない活躍だった。「自分の力だけでは、この優勝はなかった。ラインに助けられました」。間違いなく郡司の心から出た言葉だ。

当大会は21年にも優勝している。「早めにGPが決まるのは、メリットもデメリットもある。レーススタイルを崩さず、南関から1人でも多くGPに乗せたい」。これで今年のSS班からは確実に1人は脱落することが決まった。戦国時代の幕が開いた。【松井律】

◆郡司浩平(ぐんじ・こうへい)1990年(平2)9月4日、横浜市生まれ。父盛夫氏の背中を追って日本競輪学校(現養成所)99期生として11年1月川崎でデビュー(2着、1着、8着)。17年3月高松ウィナーズカップでG2初V、20年11月小倉競輪祭でG1初V。今回がビッグ6勝目。通算成績は1017戦366勝。通算獲得賞金は7億6434万8874円。167センチ、80キロ。血液型A。