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カカ決めたミラン世界一/クラブW杯

大勢のカメラマンに囲まれサポーターに向かって指を突き出すACミランのカカ
大勢のカメラマンに囲まれサポーターに向かって指を突き出すACミランのカカ

<クラブW杯:ACミラン(イタリア)4-2ボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)>◇16日◇横浜国際◇決勝

 カカが大好きな日本で、07年最後の大一番を優勝で締めくくった。クラブW杯決勝は、ACミランが4-2で因縁のボカ・ジュニアーズを下し、17年ぶりの世界一に輝いた。今年の世界最優秀選手(バロンドール)のMFカカ(25)は、1得点2アシストの大活躍。後半16分に自陣から約70メートルを一気に駆け抜けてチーム3点目を奪い、大会最優秀選手も獲得した。今日17日、国際サッカー連盟(FIFA)の年間最優秀選手の表彰式に出席するため、スイス・チューリヒに向かう。

 試合終了のホイッスルを聞くと、カカは力強く両手を天に突き上げた。悲願のクラブ世界一だ。歓喜に浸ると、おもむろにユニホームを脱いだ。「I BELONG TO JESUS(私は神とともに)」。アンダーシャツには、ブラジル代表として出場した02年W杯で、やはり横浜で優勝した時と同じ文字があった。敬虔(けいけん)なクリスチャンで、引退後は宣教師になることを希望する男の「験担ぎ」。「最高の1年の締めくくり」として、世界一獲得にかけていた。

 独壇場だった。後半16分、自陣から左オープンサイドへ飛び出しボールを受けた。そこからドリブルで40メートル突進し、ボカDFマイダナを一瞬にして抜き去った。そして強烈な左足シュートを放つ。ボールはGKカランタの左足に当たり、ゴール右サイドネットへ転がった。自陣から一気に70メートルを駆け抜け、時間にしてわずか10数秒。脚力、技術、判断力、カカの魅力が凝縮されたプレーだった。

 13日の浦和戦で右足親指のつめを割るも、まったく影響なかった。前半21分、後半26分とインザーギの2得点もアシスト。カカの勢いに導かれ、チームは大会決勝戦史上最多(トヨタ杯含め)の4得点を記録。インザーギが「すべてカカのおかげ」と言えば、シードルフは「彼は左から右への加速がすごいんだ」と得点場面を振り返った。03年敗れたボカへの雪辱というより、ミランの強さ、カカのすごさばかりが目立った。

 念願のタイトルに加え、大会MVPまで獲得した。カカは「今年は本当に神に感謝している。難しいと思っていたタイトルが取れたんだ」と笑顔だ。5年越しのボカへの雪辱。しかし「リベンジという言葉は好きじゃない。03年はあくまで過去のこと。今回新たに歴史を刻んだことに意味があるんだ」と話した。

 今年6月、Rマドリードから巨額オファーが届いた。現在の2倍近い年俸約19億円を提示されたが拒否。今季限りで引退するマルディーニに代わり、来季主将への就任が決まっていたためだった。108年の伝統あるクラブで外国人選手の主将抜てきは、スウェーデン人MFリードホルム以来47年ぶり2人目。新たな象徴と認められた男は、ミランでの世界一を自らの使命と感じていた。

 03年ミランに入団し、順調にスターダムの階段を駆け上った。しかし、カカの原点は11歳で来日した日本にある。親善大会でMVPに輝き、初めての賞金5000円を手にした。あれから14年。世界最高の選手に成長した。「これで人生の1つの段階に到達したと思う。このレベルを維持してタイトルを増やし続けたい」。飽くなき挑戦。カカはまだまだ止まらない。【佐藤隆志】

[2007年12月17日9時9分 紙面から]

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