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マルディーニ引退飾る世界一/クラブW杯

優勝を飾り喜ぶACミランイレブン。中央はマルディーニ
優勝を飾り喜ぶACミランイレブン。中央はマルディーニ

<クラブW杯:ACミラン(イタリア)4-2ボカ・ジュニアーズ(アルゼンチン)>◇16日◇横浜国際◇決勝

 ACミランのDFパオロ・マルディーニ主将(39)が「ラスト・マッチ」でチームを4度目の世界一に導いた。今季限りでの引退を表明しているミランの象徴は、左サイドバックで先発出場。史上最多6度目のトヨタ杯で、個人として史上最多3度目の優勝を果たした。「チームとしても、個人としても満足」と、端正な顔に笑みを浮かべた。

 「こういう試合には、経験が必要になる」というアンチェロッティ監督の期待に、いきなり応えた。立ち上がり6分、相手陣深くまで上がると、強烈なスライディングタックルを右サイドバックのイバラに仕掛けた。先手必勝。大舞台を知り尽くした強烈な一発が、相手の腰を引かせた。

 この大会への思いは強かった。昨季限りでの引退を決意していたが、今年6月の欧州CL決勝で勝った夜に翻意した。21歳で初出場した89年と90年に連覇したが、その後の3回は敗退。「もう1度、日本で世界一を」が願いだった。今季は出番が激減していたが、大一番での存在感は際立っていた。

 16歳でセリエAにデビューして以来、ミラン一筋24年。過去20年間でセリエA優勝7回、欧州制覇5回という歴史は、マルディーニの歴史でもある。今季限りでの引退後は、背番号3は永久欠番。下部組織でプレーする11歳の長男クリスティアン君だけが継げるという。今大会を花道にピッチを去るのではという声に、「大丈夫。来年の6月までは契約も残っているからね」。現役生活の最後まで、赤黒のユニホームでピッチに立ち続ける。

[2007年12月17日9時8分 紙面から]

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