フランス紙レキップは10日、同国1部リールの日本代表FW上田綺世(28)を1ページにわたって特集した。
同紙は「ストライカーのサイエンス(科学)」と題し、「リールの日本人FWは、母国で大学に進学し、特に自分と同じ体格のFWの秘訣(ひけつ)を研究した。自らを『コンピューター』と称するこの選手の効率性の鍵である」と上田の経歴について注目した。
「これは、才能ある日本人ストライカーが、ブラジルの偉大な『10番』に見いだされ、今やヨーロッパで活躍している物語だ。上田綺世の略歴は、漫画『オリビエとトム(キャプテン翼の仏語版)』の主人公オリビエ・アントン(大空翼)と非常に似ているが、彼を発掘したのは、ロベルト(本郷)ではなく、ジーコだったという点だけが違っている」と、当時鹿島アントラーズのスポーツディレクターであったジーコ氏が上田の特別な才能にすぐに気づいたことに焦点を当てた。
2022年7月、23歳でセルクル・ブリュージュと契約。育成センターに依存しているヨーロッパとは異なり、「日本は世界で唯一のハイブリッドなシステムを採用しており、二つの進路が併存している」と紹介した。
「一つはトップクラブのアカデミーを通じた従来のルート。もう一つは大学ルートで、有望な選手たちは学業を続けられながらハイレベルなリーグでプレーをし(大学チームがJリーグのチームに勝利することも珍しくない)、唯一の制約はプロ入り時期が遅くなることだけである」と補足した。
続けて同紙は「東京の法政大学で2年半を過ごし、2018年には同校を全国優勝に導いたFWは、この着実な成長の過程を完璧に受け入れてきた」とし、「日本代表選出、2021年東京オリンピックへの出場を確実にするために計画されていたもので、実際に上田が2019年6月にA代表デビューした当時はまだ学生で、プロ契約を結ぶには20歳になるまで待たなければならなかった」と説明した。
さらに同紙は次のように、上田を紹介(以下部分翻訳)。
昨シーズン、フェイエノールトでオランダリーグ得点王(25ゴール)となった上田は、自身の夢であるイングランド・プレミアリーグへの移籍の道が開けることを長い間待ち望んでいた。7月には2500万ユーロを提示したフェネルバフチェ(トルコ1部)の移籍を断ったが、最終的にはリールに加入した。
リールが最近、イングランドへの飛躍の足掛かりとして多くの選手を輩出していること(ヨロ、バレバ、グドムンドソン、ムニエ、フェルナンデス=パルド、ブアディなど)に心を動かされたのだ。移籍市場終了間際に「わずか」1500万ユーロで獲得したこの「大物獲得」を誇りに思うリールのレタン会長は、上田の人柄に一瞬で心を奪われた。
上田はヨーロッパに到着した際、「ゴールを決めることが幼い頃から私のすべてだった」と語っていた。茨城県の田舎で「森林に囲まれた」環境で育った上田は、5歳の時にサッカーを始めた。
それは彼に「ひたむきに努力する姿勢」を植えつけた厳格な父親をまねてのことだった。ティエリ・アンリの父親と同様、彼の実父も特に試合の振り返りに関しては妥協を許さず、褒められることはほとんどなかった。
元コロンビア代表FWのラダメル・ファルカオの大ファンである上田は、周囲によると「本能的なストライカーというよりは、むしろ『コンピューター』のような存在」だという。
父親から教え込まれた通り、あらゆる状況を分析し、すべてを可視化した上で、問題点を繰り返し修正し、疲れ果てるまで磨き続ける機械のような選手である。
このアプローチを、彼は法政大学で科学的に磨き上げた。同大学の教授たちは、彼を「最小限のタッチで得点を決めるために、動作の合理化に没頭する選手」と評していた。
彼の学歴をまとめた内部文書によると、上田はまず「自身の生理的・運動的特徴」を徹底的に分析し、その後、自身(身長182センチ)と同じような体格のヘンリク・ラーション、フィリッポ・インザキ、ラウルといった偉大なストライカーたちの「準備動作や認知プロセス」を詳細に解明し、それらを自身のプレーに取り入れた。
こうした綿密な観察、記憶、反復練習に加え、特にロッテルダムで元オランダ代表FWのロビン・ファンペルシー氏の元で積んだ経験も生かし、センターフォワードとしては小柄な体格を補い、完璧な跳躍力とタイミングを兼ねそろえた、恐るべきヘディングの達人へと成長した。
彼はワールドカップ北中米大会のチュニジア戦(6月21日、4-0)で2ゴールを挙げた。リールでの最初の4試合で3ゴール。代表の国際Aマッチ期間中(9~10月)の4試合でも4ゴールを記録した上田は、偉大な選手へと成長した。(松本愛香通信員)

