06-07シーズン NBA開幕特集

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連覇に挑むヒート

世界選手権は貴重な経験

 ドウェイン・ウェイドはこのオフ、1週間ほどしかマイアミの自宅で過ごす時間がなかったそうだ。

世界的なスーパースターへと成長したドウェイン・ウェイド。類稀なる得点能力で連覇を目指す。
世界的なスーパースターへと成長したドウェイン・ウェイド。類稀なる得点能力で連覇を目指す。 (c)Andrew D. Bernstein/NBAE/GettyImage

 ファイナルが終わってから、TV出演、取材が目白押し。それを終えると、ラスベガスに飛んで、米国代表チームのトレーニングキャンプに参加。1次キャンプと2次キャンプの間には、わずかな休みがあったが、キャンプ打ち上げの翌日には中国に向けて出発すると、あとは移動日もなしで、香港、韓国での親善試合をこなし、世界選手権が行われる日本に来日している。

 ラスベガスで会ったときは、「正直、代表を辞退しようかとも思ったよ」と、口にしたほど。その世界選手権では3位。しかし、結果的に、米国代表の帰国予定日が1日だけ早まった。屈辱に満ちた大会となったが、それはそれで、ホッとしたのかもしれない。

 3位決定戦が行われた夜、所用で米国チームが宿泊していたホテルに出向くと、ロビーに彼の姿があった。日本での滞在は楽しめたか? と聞けば、「もちろん」という。

 でも、疲れているんじゃない? と返せば、「早く家に帰りたいことは、否定しない」と苦笑した。

 ただ、米国に帰ってきてからも、TVコマーシャルの撮影などがあり、10月のキャンプには、その慌しい流れで入ったそう。しかし彼は、「疲れている」とは言わなかった。

「こういう機会は、誰もが得られるものではない。貴重な経験になった。疲れ? 幸い僕は若いからね」

連覇のカギ握るシャック&ウェイド

 一時は退陣を匂わせたものの、続投を決めたパット・ライリーヘッドコーチも、ウェイドの状態に「不安はない」という。

整った戦力と高い向上心で連覇を目指すヒートのシャキール・オニール(右)とドウェイン・ウェイド(左)。
整った戦力と高い向上心で連覇を目指すヒートのシャキール・オニール(右)とドウェイン・ウェイド(左)。 (c)Victor Baldizon/NBAE Getty Images

「彼は、自分で時間をコントロールできる人間だ。また、周りには、それを分かる人間がそろっている。決して無理はしていない。彼は、自分のしていることをしっかり理解しているからね」

 ヒートの連覇は、言うまでもなく、そのファイナルのMVPに輝いたウェイドがカギだが、まだ、ベテラン勢のサポートも必要。ヒートはこの夏、アロンゾ・モーニング、ゲイリー・ペイトンとも再契約して、戦力を整えた。

 そうした動きを、シャキール・オニールがこう評価している。「彼らの貢献があって、昨季の優勝がある。フロントは、すべきことをわかっているようだ」

 そのシャックは、オフから新しいフリースローのフォームを試行錯誤する。今は、かつても試みたが、左手を添えずに、右手1本でボールをリリースするスタイルにトライしている。

「シーズン中に試すかどうか分からない」というも、来年3月で35歳になろうという彼の、まだまだ向上しようという意欲がチームメートを刺激する。

今シーズンもシャックがヒートのインサイドを支配する。シャックの本調子が続けば、イーストの大本命はヒートだろう。
今シーズンもシャックがヒートのインサイドを支配する。シャックの本調子が続けば、イーストの大本命はヒートだろう。 (c)Rocky Widner/NBAE/Getty Images

 ウェイドも言った。

「すべてを手に入れたシャックが、地道な努力を続けている。それが我々にとって、緊張感になっている」

 もっとも、シャックに言わせれば、「アイツ(ウェイド)にやらされている(笑)」とのことらしいのだが。

 いずれにしても、連覇の柱は、2人の共同作業。ウェイドがアドバイスし、シャックがそれに応えるフリースローの練習は、チームのあり方、目指す方向性を象徴しているかのようだ。


コンテンツ提供:NBA.com/Japan