
ますます国際化するNBA

- 今年のドラフトでラプターズより全体1位で指名されたイタリア人プレイヤー、アンドレア・バルガニ。 (c)Ned Dishman/NBAE/Getty Images
NBAは今、国際化の波の流れの中にある。
10年前の1995-96シーズンは、17カ国、26人の外国籍選手(インターナショナルプレーヤー)がNBAに在籍していたが、昨季の開幕メンバーには、36カ国、82人の外国籍選手が名を連ねた。これはおよそ、全NBA選手の18%にあたる。
ここ10年でドラフトも様変わり。2002年には、姚明が外国人選手としては初めて、全体1位で指名されたが、2005年、2006年も、オーストラリア出身のアンドリュー・ボガット、イタリア出身のアンドレア・バルガニが全体の1位指名を受けている。
こうした国際化の流れは、1992年にNBAがドリームチームを組織し、バルセロナ五輪に選手を派遣したことに端を発するといわれる。ドイツ出身のダーク・ノビツキー、フランス出身のトニー・パーカー、アルゼンチン出身のマヌー・ジノビリらは、多感な子供のころに、マイケル・ジョーダン、マジック・ジョンソンらがいた初代ドリームチームに触れ、ますますバスケットに傾倒していったそうだ。

- フランスのトニー・パーカー(スパーズ)とスペインのパウ・ガソル(グリズリーズ)。海外選手がNBAのコートで戦う事は、もはや当たり前の光景となった。 (c)Chris Birck/NBAE/Getty Images
スペイン・バルセロナ出身のパウ・ガソルなどは、サッカーでも突出した選手だった。しかし、ジョーダンらの華やかなプレーを目の当たりにして、「バスケット1本に絞り、将来のNBA選手を夢見た」という。今年の夏、スペインが世界選手権で優勝したが、今のメンバーはドリームチームに大きく触発された世代。オリンピックがプロ選手にも門戸を開いたことは、確実にバスケット人口を増やし、世界全体のレベル底上げにも貢献した。
いまや、そうした外国籍選手が、NBAのトップとして活躍していることも、特筆すべきこと。例えば過去2年、レギュラーシーズンのMVPを受賞したのは、カナダ出身のスティーブ・ナッシュ。2005年にはスパーズがピストンズを下して頂点に上り詰めたが、チームを支えたのは、バージニア諸島出身のティム・ダンカン、パーカー、ジノビリという外国籍選手3人だった。触れるまでもなく、昨季のファイナルに駒を進めたマーベリックスは、ノビツキーが率いている。

- NBAを代表するインターナショナルプレイヤーへと成長したヤオ・ミンとノビツキー。 (c)Bill Baptist/NBAE/Getty Images
外国人選手が台頭する理由の1つには、例えばノビツキーのように、7フッター(約213センチ)ながら、アウトサイドシュートを打てるという特徴がある。ビッグマンでも、柔らかなシューティングタッチをもつという要素は、米国人の選手には当てはまらないスタイルで、そこに大きな需要があった。
もはやこの時代、米国人だけでチームを構成するのは少数派。昨季は、ニックスとヒートの2チームだけがそんなチームだったが、今季はニックスにグルジア出身の選手が加わり、米国籍の選手だけで構成されたチームはヒートだけとなっている。ただそのヒートも、スペイン出身の選手の保有権を持ち、それを否定するわけではない。
さて今年は、いったい何カ国、何人の外国籍選手が、開幕メンバーに残るのであろうか。


