どーもです。今日紹介するのは、キャロウェイの数量限定モデル「APEX MB」アイアンです。先代も数量限定でしたよね。今見るとちょっと引きそうな見た目ですが、実際に打ってみると、やっぱり「マッスルバックにはマッスルバックの良さがある!」と実感させてくれますね。これだけ扱いやすいアイアンが増え、ある意味アバウトに打てるモデルが増殖する中では、もはやアマチュアゴルファーにとっては化石化しているモデルかもしれませんが、今回改めてマッスルバックの良さを実感できました。というわけで、早速いってみましょう。


まずは見た目から。


精悍な顔つきですが、バックフェース下部にウエートがドーンと鎮座しています。マッスルバックとはいえ、最低限球の上がりやすさを意識しているようですね。

フェースはかなりコンパクトです。先代と比べても、トゥ・ヒール方向の長さが気持ちコンパクトになったような感じで、イヤでも背筋が伸びますね!!

ソール幅も超シャロー!! ダウンブローに打ち込んでの抜けのよさを意識した結果でしょう。

ネックはストレート。先代よりもバックフェースの厚み自体が薄くなっているようにも見えましたが、ウエートとの兼ね合いかもしれません。

構えてみるとこんな感じ。「ボールってこんなに大きかったっけ?」などと、おバカな印象を持ってしまうほどでした。マッスルバック以外では見なくなった顔つきですよね。

今回試打したのは、スチールシャフト「ダイナミックゴールド」S200フレックス装着モデルの#7。スペックはロフト角34度、ライ角62度、長さ37インチ、総重量447g、バランスD3。シャフトスペックは、重量129g、トルク未発表、元調子。

持ってみた感覚ですが、重量的にはずっしり重量級!! 劣化したボクにはなかなかの重さですが、振れない訳ではありません。その辺も後述します!! グリップですが、やや太めでした。ワッグルしてみるとヘッドの動きはほぼありませんが、素振りしてみると「NSPRO MODUS3 TOUR120」では感じられなかったしなり感を感じました。ボクがDG育ちだからかな!?


実際に打ってみると、まあ、いろんな意味でシビアです。スイング通りの弾道が出るし、打点も超シビア。以前のマッスルバックに比べればかなりスイートエリアは広くなっているのかもしれませんが、それでも超シビアです。それこそミリ単位で弾道が変わるイメージでした。芯を食えばクラブ本来の性能が出る。しかも、スイング通りの弾道が出る。その単純な図式を改めて実感すると同時に、普段どれだけクラブに助けられているのか痛感することになりました。


余談ですが、この「APEX MB」を打っていて切り返しでいかに余計な動きをしていたのかに気付きました。かなりの重量級なので、切り返しで何かしようとしてもできません。プレーンに乗せることだけを意識して、後は振り切ることだけに集中すると、良い感じのドローで弾道がそろいました。そういう気付きをさせてくれるのが、マッスルバックなどシビアなクラブですよね!!


スカイトラックの弾道データはこんな感じで

その各球データはこちら。

【3球平均】

HS37.1m/s、初速47.3m/s、打ち出し角18.2度、バックスピン量5305.7rpm、サイドスピン-1046.6rpm、飛距離161.4y

【ベスト】

HS37.3m/s、初速47.6m/s、打ち出し角18.2度、バックスピン量5140.5rpm、サイドスピン-1195.9rpm、飛距離162.5y


打感はチョーマイルド!! ボールのつぶれ感満載で、吸い付くような厚い打感がなんとも言えませんね。音も「パシャッ!!」とシャッタ音でした。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら。

弾道は高弾道ですが、これはある程度ダウンブローに打ちこめることが前提でしょう。払い打ち系では上がらないイメージ。スピン量ですが、芯を食っている限りは安定していますよね!!


出球傾向は、ボクのスイングでドロー系。でも、スイングが悪かったり、芯を外したりすれば、その通りの弾道になります。バリバリのマニュアル系です!


振り感ですが、切り返しで手元がクッとしなってタメを作ってくれる感じです。この間で育ったボクとしては、タイミングが取りやすかったですね!!


今回ボクが試打した限りでは、このスペックで最低でもHS43m/sは欲しい感じ。最低限ダウンブローに打ち込める技術が必要ですね。バリバリのマニュアル系で、クラブがカバーしてくれそうな領域はかなり狭いイメージでした。以前のマッスルバックに比べれば球の上がり方はクラブがカバーしてくれそうですが、ミスはミスとして具現化するシビアさがあります。これだけアバウトに打てるモデルが増えた中にあっては、そのシビアさが突出してしまいそうですが、スイング通りの弾道を味わえるモデルであることに間違いはありません。ラウンドで使いこなせるかというと自信はありませんが、たまにこういうクラブを打つと、いかに普段アバウトなスイングをしているかを痛感しますね(汗)


<キャロウェイ「APEX MB」アイアン>

■KAZ’sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:8▽上がりやすさ:10▽操作性:10▽構えやすさ:10▽打感の柔らかさ:10▽ミスの許容度:7

■ヘッド:軟鉄鍛造+タングステンウエート

■シャフト(重量/トルク/調子):「ダイナミックゴールド」(S200=119g/未発表/手元調子)

■価格:6本(#5~PW)セット14万4000円+税、単品(#4)1本2万4000円+税