実力派アマチュアが逆転優勝圏内で予選通過した。太もも回り70センチの亀代順哉(21=大阪学院大4年)はパワフルなショットを武器に67をマーク。通算4アンダーで首位と5打差の14位につけた。

 破壊的なドライバーショットが、フェアウエーを捉えた。470ヤードの最終18番パー4。ピンまで残り165ヤードで、亀代が手にしたのは9番アイアン…。「ちょっと手で打ちにいっちゃって」とタイミングはズレたが、ピン前2メートルへ。6個目のバーディーを奪い、堂々と首位と5打差で決勝ラウンドに進んだ。

 昨年11月HEIWA・PGM選手権で平均294・88ヤード、今年4月東建ホームメイト杯で同301・25ヤードと、プロを差し置いて2度もドライビング・ディスタンス1位になった。パワーの源は規格外の太もも。既製品のズボンがはけず、2カ月前に作りにいくと実測70センチと判明。ゴルフショップの店員に「ラグビーの方ですか?」と不審がられたとか。

 「もともと太いんです。父は野球をしていて、父の姉がバレーボールの国体選手で」というスポーツ一家のDNAが、強豪・大阪学院大の練習で今年の日本アマを制するなど開花した。9月24日までメキシコで世界アマに出場し、26日に帰国。今大会は生まれて初めて練習ラウンドなしで臨んだ試合になった。「ベストアマはもちろん、それ以上を狙いたい」。“怪物アマ”がぶっつけ本番のV争いに胸を躍らせた。【加藤裕一】

 ◆亀代順哉(かめしろ・じゅんや)1995年(平7)2月7日、徳島県鷲敷町(現那賀町)生まれ。ゴルフは姉の影響で11歳から。香川西高-大阪学院大。14年四国アマ、16年日本アマV。ツアー10戦目で最高位は4月東建ホームメイト杯6位。167センチ、85キロ。