今大会限定の“恋人”を味方に、韓国の「セクシークイーン」アン・シネ(26)が3位の好スタートを切った。前日26日のプロアマ戦で出会った男子大学生をキャディーに起用し、5バーディー、1ボギーの4アンダー68。首位と2打差、今季3度目の1ケタ発進となった。韓国のペ・ヒギョン(25)が6アンダーで首位。福嶋浩子(40)が1打差の2位につけた。

 リズムとテンポが、ピタリと合った。アン・シネが法大4年の大友達矢さん(21)とのコンビで確実にスコアを伸ばした。1番パー5で1メートルのパットを沈めてバーディー先行。3番の初ボギー後も安定したショットを武器に、4つのバーディーを積み重ねた。

 ラウンド中、大友さんと英語で会話し、ゴルフ以外の話題でも盛り上がったという。「すごく呼吸が合って意思疎通もあったと思います」。首位と2打差の3位。ゴルフサークルに所属している大友さんの好サポートに感謝した。

 日本に参戦した今季から韓国人男性のナム・ギュハ氏とタッグを組んだが、同氏の個人的な事情で、先月限りでコンビを解消した。前週は日本人男性のキャディーを起用したが、クラブ超過などで第2日に8罰打が加算され、精神的ショックで途中棄権。今週はハウスキャディーとのプレーを想定していたが、前日26日のプロアマ戦でボランティアとして担当してくれた大友さんの「相棒」ぶりを評価し、依頼した。

 アン・シネは「英語も少しできますし、かわいかった。楽しくラウンドできました」と、今ツアー限定の“恋人”発掘に手応え十分だ。現在の賞金ランキングは82位。もし70位以内に浮上すれば、来週予定される日本ツアー出場権をかけた2次QT(予選会)が免除され、最終QT(11月28日開幕、兵庫・有馬CC)進出も決まる。大友さんとの息の合った連携で、粘り強く優勝争いに食らいつく覚悟だ。【藤中栄二】

 ◆アン・シネのキャディーを務めた大友さんのコメント 依頼された時はボクでいいの、と思って驚きました。優勝してもらえるよう頑張ります。昼食に大盛りチャーハンをごちそうになりました。