松山英樹(25=LEXUS)が出遅れた。3バーディー、3ボギーの72で回り、イーブンパーで首位と7打差の84位。前半の2ボギー先行から後半に巻き返したが、18年米本土初戦は予選通過圏外からのスタートとなった。

 怒りをのみ込むような終始静かな口ぶりだった。松山は「ショットが話にならないくらい良くなかったですね」と切り捨てた。パー3を除く14ホールでフェアウエーキープは6ホールの42・86%。かなり硬く仕上がったグリーンにも苦しみ、パーオン率は部門別154位の38・89%と生命線のアイアンも精度を欠いた。

 朝の練習では好調。試合も随所で納得できる部分はあったが「試合で良くないということは、そういうスイングをしているということ。1つのスイング自体は(切り取ってみると)いいかもしれないですけど、その後のショットにつなげられないというところで全然いいスイングじゃないのかなって感じですね」。練習では後方、正面などさまざまな角度から撮ってもらった自らのショット動画を頻繁に見返している。練習場とのギャップを埋め、試合の中で再現性を高めるためのスイング調整が続く。

 カットラインを見上げる形とはなったが、2ボギー先行から底力は見せた。バンカーから難しい寄せを強いられた後半5番はパットをねじ込んでパーセーブ。7番では7メートル、8番は5メートルのバーディーパットを沈めるなど合計25パットにまとめた。「まだ不安がある中では、うまいことしのげたっていうホールがたくさんあったので、そこら辺は評価したい」とうなずく。

 昨年10月の新シーズン開幕以降、日本を除けば予選落ちのある試合に出るのは初めて。まずは「最低限のレベル」という決勝ラウンド進出をクリアするべく、練習場で打ち込んだ。【亀山泰宏】