堀川未来夢(25=Wave Energy)が11バーディー、2ボギーの63で回り、通算11アンダーの205で首位と3打差の7位につけた。

 「ドライバーを使ったのは3、4ホール」と話すように、マネジメントがはまった。何よりグリーン上がさえ渡った。「ピンハイ(ピン横)のパッティングがほとんど入った1日でした」。18ホール合計でわずか24パット、平均パット数1・3125は部門別2位につけた。

 仰天の策が爆発につながった。「予選ラウンドはパターを2本入れていたんです」。この大会は過去3度の出場で1度も予選を通過できず「何かを変えてみよう」と、ふと思い付き実行した。「上下のクラブ、スプーンかユーティリティーで何とかカバーできる」と5番ウッドを抜き、エースであるテーラーメイドの「スパイダー」に加えてオデッセイのピン型をバッグイン。「途中からスパイダーに替えたりして(18ホールの中で)両方使いました。アンジュレーションの強いグリーンなので、曲がるラインなんかはピン型の方が距離が合いますし、スパイダーは3メートルくらいの曲がらないラインなら狙えるし、ショートパットの不安がない」と説明する。

 41位で初の決勝ラウンド進出を決めると、この日は再び5番ウッドをバッグに入れ、パターはより好感触だったスパイダー1本に絞ってビッグスコアをマークした。逆転圏内で迎える最終日。通算14アンダーでトップの山岡成稔(25)、通算10アンダーで11位の松原大輔(23)と上位に顔を出す2人は、堀川同様、卒業後も母校日大の寮にコーチとして残って練習をともにしていた。「昔から夢みてきたというか(日大勢で)上位で戦えるのは楽しみですね」と声を弾ませた。