14年から日本ツアーに参戦している28歳のタンヤゴーン・クロンパ(タイ)が賞金ランク1位の今平周吾を2アンド1(1ホール残して2アップ)で破り、ツアー初優勝を飾った。

5番で先手を取ると、11番ではティーショットを木の裏に打ち込みながらバーディーを奪うなど、高いリカバリー技術が光った。前週31日はジンダラット夫人の28歳の誕生日。「5200万円は、今までゴルフをやってきた中で一番大きな賞金額。本当にうれしい」と声を弾ませた。

通算6勝で現在シニアツアーを席巻しているプラヤド・マークセン、04年ANAオープンを制したチャワリット・プラポールに続く、日本ツアーでのタイ勢通算8勝目だった。「今年のQTに後輩が何人か来ていて、責任感が湧いてきたように思う。今までは自分たちがマークセンさんにアドバイスをもらってきた。今度は僕が教えられることを教えていきたい。そうすれば自分も一生懸命練習しなければいけないし、後輩たちと一緒に強くなっていけるんじゃないか」。立場の変化を自覚し“チーム”を引っ張っていく覚悟を示す。

日本食が大好きで、特に焼き肉がお気に入り。「タイとはちょっと違うんですよね。ハラミ、カルビ、上タン…。今日はパーディーですね」。10歳まではサッカーにも打ち込んでいた。ボールには「ネイマール」の文字をプリントする。「以前、やせている時に似てると言われたから。今はちょっと違うんだけどね」と人懐っこい笑みを浮かべるが、国技ムエタイの経験も豊富だ。

国内最高額5200万円の加算で一気に賞金ランク2位へ浮上。「今年勝ちたいと思っていたけど、それ以上の目標を達成できた感じ。日本ツアーでNO・1になりたい気持ちはある」と宣言した。