優勝争いは激しい戦いになった。プロ11年目での初優勝を目指す木下裕太(32=フリー)が通算15アンダー、単独首位のまま最終18番パー5に入った。同組で、5年ぶり優勝を目指す2位川村昌弘とは、わずか1打差だった。先にティーショットを打った川村はフェアウエーをとらえ、木下は左のラフへ。

川村は2オンして、木下に重圧をかけた。川村はイーグルチャンスを外して、バーディーで同15アンダーとする。

3オンした木下は、入れれば優勝が決まる約1メートル半のバーディーパットを、カップに蹴られて外してしまった。川村がバーディー、木下がパー。同15アンダーで並び、プレーオフ(PO)に突入した。

18番で行われたPO1ホール目。ともに2オン。川村は6~7メートルのイーグルパットを外し、先にバーディー。木下は入れれば優勝となる約3メートルのイーグルパットを沈めて勝負を決めた。苦労を重ねた男が、32歳で初優勝を飾った。