メジャー初制覇を目指す松山英樹(27=LEXUS)が、1イーグル、3バーディー、3ボギーの69で回り、首位と4打差の2アンダーとまずまずのスタートを切った。出だしのボギーを14番パー5のチップインイーグルなどで巻き返した。ジャスティン・ローズ(英国)が6アンダーで首位。ファウラーら4人が5アンダーで続いている。

松山が14番パー5で魅せた。580ヤードを2打でグリーン手前37ヤードのフェアウエーに寄せる。「チャンスにつけられれば」と打ったアプローチがそのままカップに吸い込まれた。「歓声が大きくて、どうしたんだろうと思った」とギャラリーの大歓声でチップイン・イーグルを知った。精度の高いショットの技術をメジャーの大舞台で見せつけた。

このイーグル以外は3バーディー、3ボギー。正確なアプローチでバーディーチャンスにつけても、パットが微妙に外れる苦しい展開だった。それでも、第1日を首位と4打差の2アンダー、16位。耐えながらのアンダーパースタートを「良かったと思う」と前向きにとらえた。

ペブルビーチ・ゴルフリンクスは海岸線沿いにコースがつくられ、狭いグリーンが多い難コース。全選手の平均ストロークが72・66と、この会場で開催の最近6大会の中で最悪となる中、松山は曲がらないドライバーの飛距離と、正確なアプローチで対抗した。

「ダボにしていたら流れが変わった」と振り返った出だし10番のボギーも、グリーン左端に切られたカップを「ギリギリをねらった」結果だった。我慢しながらも結果を残すことが、7年間米国で培ってきた実力だ。残り3日間、松山は「2日目以降もいろいろやることが変わってくると思いますけど、その場所に応じて、風の吹き方も変わってくると思うので、その時々に合わせていきたい」と悲願のメジャー制覇への階段を1つずつ上っていく。【桝田朗】