【新北(台湾)2日=松末守司】34位から出たAIG全英女子オープン覇者、渋野日向子(20=RSK山陽放送)は、4バーディー、5ボギーの73で回り、通算イーブンパー、216で47位と海外2連勝が遠のいた。

それでも、米ツアーの洗礼を受けながらも、随所で納得のショットを放つなど、悔しさを力に変えている。昨年の覇者、ネリー・コルダ(米国)が、通算18アンダーで首位に立った。

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同じ轍(てつ)は踏まない。渋野は、第2ラウンドでカート道に打ち込んだ15番で再びティーショットを右に曲げ、カート道のさらに右の花畑に入れた。2日連続ダブルボギーの悪夢が頭をよぎったが、第2打で生い茂る花畑から前のラフに戻した第3打。左足下がりで難しいショットだったが、ピンまで148ヤードを6番アイアンで振り抜くと、グリーン左のエッジに乗せた。大歓声を後押しにボギーで切り抜けた。「15番イップスですね。でも、サードは自分を褒めてあげたい」と手ごたえを口にした。

全英以来の米ツアー2戦目、出入りの激しいゴルフで47位に後退した。それでも、強風が吹き荒れる中、世界の強豪にもまれながらも、必死に自分自身の今を模索している。「個々には良いところもある。2日間で初日のスコアを無くしたので、爆発できるように頑張ります」。世界で得た経験を糧に、最終日にチャージをかける。