日本プロゴルフ協会は30日、シニアツアーの今季初戦となる金秀シニア沖縄オープン(4月10、11日、沖縄・名護市)を、観衆を入れて実施の方向で調整していると発表した。

都内で社員総会を行い、4選が決まった倉本昌弘会長(64)が会見。あくまで現時点の方向性で、政府の動きなどに対応すると強調しつつ「やらないという判断は簡単。やめてしまうと、再開の判断はより難しい。批判も受けると思うが、全ての責任は私にある。最大限の努力をしたい」と力説した。

観衆は例年1日平均500~1000人程度、選手は30人ほど参加予定で、大会前のプロアマ戦も表彰式を行わないなど規模縮小で行う意向だ。出場選手には朝、夜2度の検温を義務づけ、37・5度以上が2日続けば出場辞退させ、ロッカーや風呂の使用禁止、キャディーはクラブに触れずカート運転のみなど細心の注意を払う。アルコール消毒液200リットルも準備する。倉本会長は「選手には『必ず隠さないでくれ』と言います」と、発熱や体調不良の場合は自己申告するよう求めた。

観衆も入場前に検温し、37・5度以上の場合は時間を空けて再検査、それでも高熱の場合は入場を断る。また選手との握手やハイタッチなども禁止。住所や連絡先も記入してもらう予定だ。同会長は「会場では手洗い、うがいを徹底できるよう、そういう場所を設けていきたい」と話した。

ゴルフは国内外でツアーの中止、延期が続く。同会長は「もしも感染者が出た場合、ゴルフ界全体のイメージダウン。ゴルフ界全体を背負っているという観点で立ち向かう」と話した。それでも開催することについて、主催者の意向もさることながら「選手の職場を確保する」など、ゴルフ界全体の低迷を避けたい考えもある。大会を実施予定の沖縄県では感染者が少ないが「我々が感染源になってはいけない」と、選手や関係者に自覚を求めた。それでも感染者が少ない沖縄と、増加の一途をたどる大都市では感覚の違いもあるかもしれないため、スポンサーと31日にも沖縄で会って話し合う予定だ。

また、シニアツアー第2戦、ノジマチャンピオンシップ箱根シニア(4月16、17日、神奈川・箱根町)は、現時点では無観客で開催を予定している。