女子ゴルフの渋野日向子(21=サントリー)が6日、リモート会見し、メジャー3大会を含む、2カ月余りにわたる欧米遠征を行うと発表した。

7日に日本を出発して渡英。スコットランド女子オープン(8月13~16日、スコットランド)を経て、昨年日本人42年ぶりのメジャー制覇を果たしたAIG全英女子オープン(8月20~23日、スコットランド)に前年優勝者として臨む。その後、米国に移動し、2週間の自主隔離生活を経て、ANAインスピレーション(9月10~13日、米カリフォルニア州)とのメジャー連戦。そのまま米国に残り、ツアーの推薦出場を模索しながら、メジャー3戦目となる全米女子プロ選手権(10月8~11日、米ペンシルベニア州)に出場後、帰国という計画だ。

人生最長となる長期遠征を控え、渋野は「楽しみな気持ちもあるけど、コロナの状況は不安なところもある」としながらも「私の目標は5大メジャーの制覇」と、夢へと向かう気持ちが今回の長期遠征を決意した理由と説明した。「連覇できる(可能性がある)のは私しかいない」と、まずはAIG全英女子オープン優勝に、全精力を注ぎ込むつもりだ。

新型コロナウイルスの影響で、米ツアーの日程が変更となり、今年はANAインスピレーションと、国内メジャー初戦となる日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯(9月10~13日、岡山・JFE瀬戸内海GC)の日程が重なった。出身の岡山県で行われる国内メジャーは毎年行われるわけではないだけに「悩みました。本当に考えに考えて、考えて…。地元で頑張りたい気持ちもありましたけど、今の自分は、米国で頑張りたいという気持ちが強かった。勇気と笑顔を届けられるように頑張りたい」と、心の葛藤があったことを打ち明けた。

○…渋野は小所帯で遠征に臨む予定だ。英国での2戦は、昨年の全英女子以来のキャディーを務める青木翔コーチと2人だけで、米国は定由早織キャディーと女性通訳の3人。通常はマネジャーらも同行するが、コロナ禍で全英女子は今回、立ち入りが許されているのは選手とキャディーのみ。従来とは違う点も多いが渋野は「不安は全くない」と言い切った。