Wリベンジ優勝へ、黄金世代の小祝さくら(22=ニトリ)が通算11アンダーの133で単独首位に浮上した。首位と3打差4位から出て、8バーディー、1ボギー。後半インはツアー自己ベストタイのハーフ30で、65の猛チャージだ。18年にプレーオフ負けしてツアー初優勝を逃した舞台で、前週ニトリレディース2位の無念を晴らすツアー2勝目に王手をかけた。2打差2位に比嘉真美子(26)。3戦連続優勝がかかる笹生優花(19)は47位で予選通過した。

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正午の気温が33度超…。「ゴルフを辞めたら、すぐ北海道に帰りたい。今日は脚がジリジリしてました」。道産子の小祝は苦笑いで1日を振り返ったが、ゴルフは大満足。会心のプレーで残暑を吹き飛ばした。

前半を35で折り返し、後半に加速した。「パー3からパットのタッチが合ってきて、ショットも良くなってきた」。12番パー3で8メートルのバーディーパットを沈めた。ショットとパットがかみ合って、インはツアー自己ベストタイのハーフ30。一気に首位を奪った。

ツアー本格参戦1年目の18年、ゴルフ5カントリーみずなみCで申ジエにプレーオフで敗れ、ツアー初優勝を逃した。2年間の成長を見せたい。今年2戦目のNEC軽井沢72後、コーチの辻村明志氏に「今、大事なのはコースマネジメント」と諭された。小祝は「昔は何も考えずにプレーしてましたけど、ピン位置とかもしっかり考えて」という。同じミスは犯さない。2年前の最終日、17番パー4では第2打をグリーン奥にこぼし、痛恨のボギーをたたいた。この日は残り135ヤードを8番アイアンで1メートルにつけて、バーディーを奪った。「左足下がりのライで、2年前は飛びすぎた。今日はイメージ通りの球が打てました」と喜んだ。

前週のニトリレディースは19歳の笹生にマッチレースで屈し、2戦連続優勝を許した。そんな悔しさも晴らしたい。小祝は「コースマネジメントに気をつける。集中力を切らさない」と勝負のポイントを挙げた。ツアー初優勝は昨年7月のサマンサタバサガールズコレクションレディース、2打差逆転Vだった。18年7月のセンチュリー21レディース以来4度目の首位で迎える最終日。新境地の「逃げ切り劇」で、2勝目を手にしたい。【加藤裕一】

▽原英莉花(今年のベストスコア66をマーク)「今日は1度もアプローチしませんでした。全ホールでパーオン。本当に気持ちよくプレーできました」