4年ぶりの優勝を目指した松山英樹(28=LEXUS)は、2つ伸ばしたが19位に終わった。首位と5打差の13位から出て、1イーグル、1バーディー、1ボギーの68で回り、通算15アンダー、265。パットに苦しんだ。それでもショットは好調で、今後へ手応えをつかんだ。ケビン・ナ(米国)が5つ伸ばして通算21アンダーとし、逆転で19年10月以来のツアー5勝目を飾った。小平智は9アンダーで56位、木下稜介は6アンダーで67位だった。

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最後までパットが決まらなかった。出だしの1番で3メートルのパーパットを決めた時点では「行けるかなと自分に期待した」と、松山は首位との5打差を猛追できる手応えを感じていた。だが3番で、5メートルのバーディーパットがわずかにそれて天を仰いだ。その後もバーディーを逃すシーンが相次ぎ、最終18番は4メートル余りのパットが30センチ届かずパー。淡々とカップからボールを拾い上げたが、一瞬うつむき、悔しさをのぞかせた。

「全く入らなかった。パッティングが入らないと優勝争いには絡めないし、優勝のチャンスもないのかなという感じ。ここまで入らないと苦笑いしか出ない」と、実際に苦笑しながら振り返った。「自分の打ちミスで外れるなら納得いくけど…。思ったスピード、ラインを出せても最後に入らない」と、首をひねった。

それでもショットは好調で、9番パー5では第2打を1・5メートルにつけ、このホールで3日連続のイーグルを奪った。「このコースはあまり得意じゃないけど、ティーショットもフェアウエーキープも今までで1番できた。すごく進歩していると思う」と手応え十分。「このショットがあれば、パターが普通になれば優勝は見えてくる」。19位という順位以上に、4年ぶりの優勝に近づいた実感、収穫を得た4日間だった。