首位と3打差から出た東京五輪銀メダルの稲見萌寧(22=都築電気)が通算16アンダー、274で逆転優勝を果たした。これで今季7勝目で、20年との統合シーズンではあるものの、不動裕理(03、04年)、イ・ボミ(15年)、鈴木愛(19年)以来4人目の快挙となった。

通算勝利は8勝目となり、22歳31日での達成は05年の宮里藍(19歳337日)、07年の横峯さくら(21歳305日)に次ぐ3番目に若い記録となった。優勝インタビューの一問一答は以下の通り。

 

-約3カ月ぶりの優勝は

稲見 3カ月というよりも、自分の中ではすごく長く感じたというか。(勝てなかった最近)2試合のリベンジという感じになりました。もしかしたら、このまま勝てないんじゃないかというのも思ってしまったりとかもあったので、よかったなと思います。

-「勝てないかもしれない」と思ったのはなぜ

稲見 勝てないというよりも「勝つ」と決めてやっているんですけど、でもやっぱりなんか(前週は)単独トップで出て逆転負けされるというと、どうしてもメンタルとかもきちゃうので、ちょっと弱気な部分も、負ける癖もついちゃいそうな感じでもあったので、回避できてよかったなと思います。

-強さの要因は

稲見 昨日(第3ラウンド)もショットの調子があまり良くなくて、今日も朝の練習場でうまくいかなくて。朝の練習場も毎回、スイングを(動画で)撮って、コーチに送ってとやっていたんですけど、なかなかしっくりくるものが見つからない中で、その中でもやっていかないといけないという思いもあるので、とりあえず、アプローチ、パターを必死に頑張って、ショットもそれなりにと。楽しく回ろうと決めたのが、一番大きかったかなと思います。

-「楽しく回る」と決めたのはいつごろか

稲見 このコースはすごく難易度が高いコースで、難しいので苦手意識はあったんですけど、苦手意識があるからこそ、楽しくやってなきゃ、どんどん悪くなっちゃいそうな気がしたので、試合に入る前から決めていました。

-最終ラウンドは楽しく回ることができたか

稲見 メチャクチャ楽しかったですね。

-最も楽しく感じた部分は

稲見 (同組の)堀琴音さんと勝みなみは最近、3人ですごい仲良くお話をする機会も増えたので、それがまた、今日はメチャクチャ楽しく回れると、昨日の夜の時点で思っていたので、メンバーに恵まれてよかったなと思います。

-勝因は

稲見 16番パー4で、パーで上がれたのは大きいんじゃないかなと思います。

-どこか痛めているような印象を受けたが

稲見 昨日の夜から右脚にちょっと、何かできてしまって、それが昨日の夜は歩けないぐらい痛くて。今日の朝もずっと痛い状態で、トレーナーさんにテーピングとかを張ってもらって、朝は歩くのが大変でしたね。

-それでもブレなかった

稲見 唯一の救いがスイングの時は痛くなかったので。歩くのがちょっと、しんどかっただけで。そこが本当に助かりました。

-今季7勝目で賞金女王も見えてきたのでは

稲見 あまり賞金ランキングのことは気にせずに、これからもどんどん自分が勝ち続けていくことを目指して頑張りたいなと思います。

-五輪後には2ケタ勝利を目標に掲げた。それも近づいてきた

稲見 そうですね。そこもすごく今年の目標でもありますし(国内)メジャー優勝も目標なので、引き続き、頑張っていきたいなと思います。