茨城・明秀学園日立高3年の佐藤心結(みゆ、18)が、国内女子ツアー史上8人目のアマチュア優勝へ、首位に浮上した。2位から出て1イーグル、3バーディー、2ボギーの69で回り、通算8アンダー、136。中学時代は神奈川県の地区大会優勝経験もある砲丸投げで体力を強化してきた。持ち前の足腰と腕力で、300ヤードに達する力強いショットが武器。小祝さくらと工藤遥加も首位に並ぶ混戦から快挙に挑む。

 

プロ顔負けのスタートダッシュだった。佐藤は1番パー4をバーディー発進。残り118ヤードからの第2打を、1メートルにピタリとつけた。あっという間に首位の臼井に並んだ。さらに2番パー4も第2打を1・5メートルにつけて連続バーディー。単独首位に立った。勢いに乗り3番パー5ではイーグルを奪った。残り238ヤードから2オン。6メートルのパットを沈め、わずか3ホールで4つも伸ばした。後続を引き離すと、残る15ホールを耐えて首位を守った。

「1番のティーショットは緊張した。でもバーディースタートで一気に緊張が和らいで楽しくゴルフできた」と、緊張感を楽しむ余裕もあった。武器はショット。300ヤードにも達する飛距離に加え、スピン量の多さでプロ仕様の硬いグリーンでピタリと止める技術もある。プロツアー4戦目で初の予選通過を堂々の首位で決め「思ってもいなかった」と笑みがこぼれた。

ゴルフに生かすために中学1年から始めた砲丸投げで、3年時には神奈川県の地区大会で優勝した。地面を蹴り上げる力は飛距離に直結した。次週はプロテストの2次予選会があるが優勝すれば免除で即プロへ。「このまま優勝できるように頑張りたい。将来は賞金女王も目指したい」。夢は果てしない。【高田文太】

◆佐藤心結(さとう・みゆ)2003年(平15)7月21日、神奈川・小田原市生まれ。7歳からゴルフを始め、今年の日本女子アマ選手権3位。城北中3年時に、陸上競技の砲丸投げで神奈川県の地区大会優勝。プロツアー出場は今大会が4戦目で、過去3戦は全て予選落ち。家族は両親と兄。161センチ、57・5キロ。