首位から出た三ケ島かな(25=ランテック)が逃げ切り、メジャー大会でツアー初勝利を挙げた。

4バーディー、2ボギーの70で回り、通算11アンダー、277だった。約1メートルのウイニングパットを決めると、同組だった古江彩佳からハグで祝福された。その後、待っていた仲間に駆け寄り抱き合うと、何度も涙をぬぐった。

前週大会も最終日に最終組で回りながらも優勝を逃した。2週連続での優勝争いに「ホッとしています。負けが続いたのでうれしいです」と笑顔を見せた。

10歳から競技を始め、15年のプロテストは不合格となったが、16年レギュラーツアーに参戦。17年に初のシード権を獲得し、18年2度目のプロテストで合格した。念願の初優勝に「プロ1年目でクラブハウスを見て、すごいビビリながら入っていきました。今、優勝争いして戦っていることに成長を感じます」。メジャー大会での初勝利に「シード3年獲得はありがたいし、海外への挑戦のきっかけになると思いました。メジャーではなく、どの試合でもいいから、勝ちたかったのでうれしいです」と本音も漏れた。

この日は2位の古江に3打差をつけて首位から出て、1番パー4でバーディー発進。15番パー4でボギーとした後、16、17番で連続バーディーを取った。16番パー3ではチップインバーディーを決め、何度もこぶしを握った。「15番はボギーで上がれて、16番でバーディー。思うプレーができてうれしかった」と振り返った。

長かった今シーズンについて「スイング改造にも取り組み、目まぐるしく過ぎました。意外と早く終わったなと。頑張った甲斐がありました」としみじみ。今後については「まだまだのびしろというか、足りないところがいっぱいある。オフで成長できるよう、練習していきます」と意気込んだ。

【成績】JLPGAツアー選手権リコー杯>

<三ケ島かなの使用クラブ>

▼1W=ブリヂストン ツアーB JGR(シャフト=フジクラ スピーダー569プロト 長さ45・5インチ、硬さSR、ロフト角10・5度)▼FW=ブリヂストン ツアーB JGR(3W=15度、5W=18度)▼UT=テイラーメイド SiM2 MAX(4U=22度)、PING G410(4U=22度、5U=26度)▼アイアン(6I~PW)=ブリヂストン ツアーB 201CB▼ウエッジ=ブリヂストン ツアーB BRM(50、57度)▼パター=オデッセイ ホワイトライズiX#1SH▼ボール=ブリヂストン ツアーBX