国内男子ゴルフツアーで今季初優勝を果たした大西魁斗(24=ZOZO)が24日、東京・新宿のAlpen TOKYO ゴルフ5 フラッグシップストア新宿店で行われた、契約するアディダスのイベントに参加した。約1時間、トークショーや、シミュレーションゴルフを使ったファンとの交流などを行った。冒頭で「クリスマスイブという、こんな大事な日に、皆さんにお越しいただき、ありがとうございます」とあいさつ。集まった約50人のファンから大きな拍手で迎えるなど、終始なごやかな雰囲気で進んだ。

11月に米男子下部、コーンフェリーツアーの最終予選会に出場し、12位で来季開幕戦から8試合の出場権を得た。同ツアーは来季、26試合を予定しており、1月の開幕戦から8試合の結果によって、以降の試合にも継続して出場できるかどうかが決まる。それだけに「最初にいいダッシュができれば。(出場が確約されている8試合で)優勝というより、とにかく予選に通ってポイントをためていければ。シーズン終盤はポイントが高くなってくるので、まずはそこに出られるようにしたい」と、コンスタントに好成績を収めることを目標に掲げた。

コーンフェリーツアーの年間順位で上位に進出すれば、24年には松山英樹らと同じ、米男子のレギュラーツアーに“昇格”する。トークショーでは「目標は世界一。そのためには、コーンフェリーを早く卒業しないといけない」と力強く誓った。イベント後、報道陣に対応した際に「世界一」は世界ランク1位を意味しているといい「スポーツ選手であるからには、一番上を狙いたい。それになるためには、今、自分ができることを見失ってはいけないので、それを集中してやっています」と、現在は地道に課題と向き合い、ステップを踏んでいく決意だ。

来年は米レギュラーツアーで、1月12日開幕のソニー・オープン(米ハワイ州)が初戦となる。1月上旬には日本を出発し、その後はバハマ、パナマ、コロンビア、チリなど南北アメリカ大陸を行き来する過酷な日程が待ち受ける。それだけに家を借りるなどの拠点を定めることもできない。ただ、今月4日まで行われた今季最終戦後、約1週間休んでトレーニング開始。すでに来年に向けた準備に入っている。

幼少から米国で育ち「(日本語よりも)英語の方がスラッと出てくる」というほど、米国文化に慣れ親しんできた。そんな大西だが「今日もゴルフ、明日もゴルフ。本当に…ゴルフですね(笑い)」と、クリスマスイブの24日、クリスマスの25日と、米国人にとっては特別な日も、練習漬けだという。メジャー優勝について問われると「まずは(メジャーに)出場すること。今年は日本ツアーで勝った。次はコーンフェリーで勝って、その次はPGA(米男子レギュラーツアー)で勝ちたい。毎年少しずつうまくなっていれば、いつかはそこに行けると思っています」と、冷静に話した。けっして夢物語とは思わせない、昨季から今季にかけての成長曲線と、落ち着いた口ぶりに、日本人男子2人目のメジャー優勝の可能性を感じさせた。

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