QT(クオリファイング・トーナメント)ランキング181位、主催者推薦で出場した山内日菜子(26=ライク)が地元で初優勝を飾った。

1打差2位から出て、4バーディー、2ボギーの70にまとめて通算10アンダーの206。推薦出場からの「下克上V」は、98年カトキチクイーンズの上田珠代以来、史上4人目。優勝賞金1800万円を獲得した。

女子ゴルフ界に新たなスマイル・シンデレラが誕生した。山内は「もう1人の『ひなこ』を知ってもらえたかな」と笑った。

19年にメジャーのAIG全英女子オープンを制し、一躍ニューヒロインとなった渋野日向子と同じ名前。2歳年下の渋野について「海外で試合していて、尊敬できる」。モグモグタイムで話題となった渋野同様、山内も以前から「糖質がエネルギーになる」と、おにぎりをラウンド中に頬張る。

「日菜子」という名前は、宮崎の太陽を浴びてすくすく育つ菜の花のように、という意味を持つという。母由美さんが命名したものだ。

この日の宮崎はあいにくの雨だったが、最後に太陽のようなまぶしい笑顔をはじけさせた。

◆QT(クオリファイング・トーナメント=予選会) 賞金シード権を持たない選手に翌年度のツアー優先出場順位を決める大会。昨年は11月下旬から2週連続で実施。第1、ファイナルの2ステージが行われ、QTの35位ぐらいまでが前半戦の出場権を得られる。シーズン途中に非シード選手のランキングは2度並び替えられ、今年は6月と9月に「リランキング」が予定される。