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早大が日本一奪回14度目の栄冠/ラグビー

早大対慶大 前半、慶大FB小田(左)に強烈なタックルを見舞う早大SH三井
早大対慶大 前半、慶大FB小田(左)に強烈なタックルを見舞う早大SH三井

<ラグビー:全国大学選手権>◇12日◇決勝◇国立

 早大が2年ぶりの大学日本一に輝いた。39年ぶりの決勝対決となった慶大から4トライを奪い、26-6で完勝。守っても、就任2年目の中竹竜二監督(34)が掲げた「前に出る防御」で、対抗戦に続いてライバルをノートライに抑えた。昨季王者の関東学院大が部員の不祥事で出場辞退する中、大本命らしく、力の違いを見せて通算14度目の優勝を飾った。次は日本選手権(2月23日開幕)でトップリーグ勢に挑戦する。

 雨の国立競技場に「荒ぶる」の大合唱がこだました。日本一になった時しか歌うことが許されない勝利の第2部歌。ロックの権丈主将、FB五郎丸ら4年生のほおには熱い涙がつたう。昨季、関東学院大に3連覇を阻止され「すべてが否定された気持ちだった」と五郎丸が言うほどの深い傷を負った。「荒ぶるを取ること」だけを目標にした1年。右プロップ畠山は「みんな、安ど感に浸っていたと思う」と話した。

 雨と寒さで、ボールを持つ手が滑る。展開ラグビーが容易にできない悪条件の中、FWを軸にキックを織り交ぜて攻め立てた。7-3で折り返した後半16分、ゴール前スクラムからNO8豊田-SH三井-CTB長尾とつなぐサインプレー。27分にはモール攻撃でトライを奪って勝利を決定づけた。「全く負ける気がしなかった」と権丈主将が豪語する完勝。鉄壁の防御が勝因だった。

 中竹監督の指示で春先から前に出る防御に取り組んだ。それまでは、網を張るように、ひいて待ち受けるシステム。相手に抜かれる危険と背中合わせで、選手たちは戸惑った。豊田は「180度の転換で最初はなじめなかった。でも、前に出る方が相手にかかるプレッシャーが違う」。この新防御がターンオーバーからトライを奪うチームの骨子を形づくった。

 大学選手権4試合で許したトライはわずか3個。準決勝の帝京大戦は12-5とスコア上は苦戦と映ったが、「どんな状況でもブレないチームに成長した」と逆に自信を植え付けた。決勝戦でもこの防御とブレークダウンの激しさ、セットプレーでプレッシャーをかけ続けた。「今年のチームを象徴する」(権丈主将)出来だった。

 6年連続で決勝を争った関東学院大が不祥事で出場辞退。戦わずして舞台を去ったライバルの無念は分かっていた。不祥事発覚時、選手は「こうやってラグビーを続けられることに感謝したい」とそろって口にした。中竹監督は早明戦の前日の昨年12月1日、関東学院大を長年率いてきた春口広氏に電話をかけ、その旨を伝えている。

 早大は07年度が創立125周年の節目の年。創立者の大隈重信の「人生125歳」に由来する。01年度から競走部、野球、ラグビーを最重点競技に指定し、年間1200万円の強化予算を組み、スポーツ王国づくりを進めてきた。野球は全日本大学選手権で33年ぶりの優勝。箱根駅伝では往路を12年ぶりに制した。ラグビーがそれに続いた。ワセダの誇りが結実した。【三角和男】

[2008年1月13日9時11分 紙面から]

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