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ハンド世界選手権アジア予選もやり直し

会見を開いた日本ハンドボール協会の渡辺会長(中央)と市原副会長(左)
会見を開いた日本ハンドボール協会の渡辺会長(中央)と市原副会長(左)

 世界選手権のアジア予選も「仕切り直し」だ。国際ハンドボール連盟(IHF)は8日、17日開幕の男子アジア選手権(イラン)を09年世界選手権(クロアチア)アジア予選と認めないことを、アジア連盟(AHF)に通達した。予選はIHF管理下で開催されるべきところを、AHFが「中東の笛」の元凶となったレフェリー指名権を譲らなかったため。IHFはアジア予選の別開催を決め、AHFに通告した。それでも日本協会は「選手のプレーする場を奪えない」と、アジア選手権出場の意向だ。

 五輪に続いて世界選手権まで、アジア予選が別開催となる。ハンドボール界は、五輪と世界選手権という2大イベントのアジア予選が、ともに通常の形では行われない異常事態に陥った。IHFはAHFに通達すると同時に、日本を含むAHF加盟国にファクスで正式文書を送信。IHFは役員も送らず、アジア選手権から完全に撤退する。

 IHFの管理を離れ、アジア選手権で再び「中東の笛」が吹き荒れることは必至だ。AHFが死守したレフェリーの指名権こそが「中東の笛」の元凶。重要な試合に、中東のレフェリーを送り込んで試合を左右する。その権利を持つことでアジアを牛耳ってきた。

 アジア選手権が世界舞台に直結しない「ただの地域大会」となっても、日本代表はイランに乗り込む。渡辺佳英会長は「基本的に、どんなことがあっても参加する」。川上憲太専務理事も「選手のプレーする場を奪いたくない」と、試合をすることを優先した。

 AHFはすでにIHFと日韓に徹底抗戦の構えだ。北京五輪アジア再予選に参加した日本と韓国に1000ドル(約10万5000円)の罰金と警告処分を科した。それに対し、渡辺会長は「何も違反をしていない。罰金を払う理由はない」と完全拒否。韓国側も拒否を決めている。日韓双方ともにIHFをバックに、正当性を主張している。

 ただ、このままイランに乗り込めば、何が起こるか分からない不安はある。AHFのアハマド会長は「罰金を払わなければアジア選手権に出られない」と警告している。市原則之副会長は、中東情勢に詳しい鶴保庸介参院議員に協力を要請。鶴保議員は、東大時代、ハンドボールをしていたこともあり、快く引き受けた。日本は「中東の笛」を恐れず、苦しんできた十数年の雪辱を期し、イランに乗り込む。【吉松忠弘】

[2008年2月9日9時17分 紙面から]

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