■世界ランク4位アイルランド

17年以降、世界王者ニュージーランド(NZ)に2勝1敗と勝ち越す強豪国だ。18年のシックスネーションズ(欧州6カ国対抗)を全勝で駆け抜けるなど、ここ数年の戦績は輝かしい。

13年5月、NZ人のジョー・シュミット(54)がヘッドコーチに就任。相手を詳細に分析し、的確な戦術を与え、勝利をたぐりよせる知将が常勝軍団に引き上げた。その手腕は高く評価され、オールブラックスの次期監督候補に名前があがるほどだったが、日本でのワールドカップ(W杯)後にコーチを引退する意向を公表し、NZのファンを落胆させた。

司令塔のSOジョナサン・セクストンは、18年の世界最優秀選手。正確なキック、パス、そして卓越した判断力でゲームを自在にコントロール。パワフルなSHコーナー・マレーとのコンビはディフェンス側にとって脅威だ。

スクラム、ラインアウトのセットプレーも強力で、ボール争奪戦でも激しく相手にプレッシャーをかけるアイルランドは、1次リーグで同組の日本代表にとって、もっとも手ごわい相手だ。アイルランドの1位通過を予想するメディアが大半だが、W杯での戦績はベスト8どまり。準決勝に進出したことが1度もなく、大舞台での経験のなさが唯一の懸念材料だ。