■世界ランク8位フランス

フランスのラグビーは、「シャンパン・ラグビー」と呼ばれる。ボールを持った選手の後ろからサポート選手が次々に走り込む魅惑のプレースタイルを表したものだ。しかし、近年はその“泡”も影を潜めている。15年ワールドカップ(W杯)準々決勝はニュージーランド(NZ)に13-62という完敗。その後も17年に日本と引き分け、18年はフィジーに敗れるなど戦績は振るわない。

 
 

18年初頭には、経験豊富なジャック・ブリュネル・ヘッドコーチ(65)が就任したが成績は上向かない。しかし、「フランスだけは分からない」が世界のラグビー界では合言葉のように使われる。11年W杯では1次リーグでNZ、トンガに敗れながら勝ち点差で決勝トーナメントに進出し、決勝ではNZと1点差の死闘を繰り広げた。フランスは過去の大会でも何度も波乱を起こし、世界を驚かせてきた。誰にも予想できないチームなのだ。

 
 

ベテランのNO8ルイ・ピカモール、強気なSHアントワンヌ・デユポンは今大会の注目選手。フィジー生まれのWTBアリベレティ・ラカは、8月18日のスコットランド戦での代表デビューで先制トライを決めた。彼はチームの起爆剤となれるのだろうか。初戦のアルゼンチン戦(9月21日)に勝てば波に乗るかもしれない。