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6区山下り宮井が逆転トップ <第77回箱根駅伝> 転がるように、山を下りた。8秒差の2位で、順大の宮井が復路のスタートを切った。芦ノ湖畔の気温はマイナス4度。一定のリズムで真っ白な息を吐き、坂 道に足を任せた。ターゲットは前を行く中大の永井。前回の区間賞ランナーに、果敢に勝負を挑んだ。 2キロで、その背中を捕らえた。わずかな並走の後、勇気を持って振り切った。前回は設定より速いタイムで突っ込んだことが災いして、抜き返された。だ が、あの時とは体が違う。終盤にペースが落ちたが、全111ものコーナーをねじ伏せて中継点に駆け込んだ。58分29秒の区間新。直後、大東大の金子に 塗り替えられたが、チームを首位に押し上げる快走。「復路のみんなに少しでも楽をさせたかった」と笑顔で振り返った。
高低差834メートル。自然とスピードは上がり、100メートルを15〜16秒で駆け抜ける。足へのダメージも大きく、練習でもケガが絶えない。種は明かさな
いが、順大特有の「下り専用トレーニング」も存在する。メニューも別で、まさに職人。年間を通して、山下りの足をつくった。その成果を存分に披露し、タスキ
を渡した時、2位との差は36秒。総合Vへの足掛かりは、スペシャリストがつくった。
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