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東海大箱根走れる/箱根駅伝予選会<箱根駅伝予選会>東海大に正月がやってくる。第78回東京箱根間往復大学駅伝(来年1月2、3日)の予選会が20日、東京・立川国営昭和記念公園(20キロ)で行われ、前回の本大会2区で途中棄権した東海大が、30年連続30回目の出場を決めた。各校上位10人のタイムによって争われ、出場権を得る6校中4位で通過。たすきを途絶えさせた伊藤孝志(23=自衛隊)と選手たちの苦しい1年に区切りがついた。 1人のOBが、長くつらいじゅ縛から解放された。予選通過をだれより喜んだのは、伊藤かもしれない。今年正月、たすきをつなげなかった花の2区。前夜の発熱が影響し、フラフラになった。自動的にシード権を失った。後輩たちは予選会出場を余儀なくされた。あれから291日。「罪悪感でいっぱいだった。吹っ切れたというより、ひと安心です」。語りながら、目が潤んだ。 先輩の気持ちは痛いほど分かる。思いを託された選手たちが、期待にこたえた。主力2人をケガで欠き、下馬評は高くない。「貯金」を稼げるエースもいない。この日、個人成績トップ10に1人も入らなかった。だが、山登りの5区で連続区間賞の経験を持つ柴田真一(4年)がチーム10位に押しやられるほど、底上げができていた。 松宮正典主将(4年)が言った。「伊藤さんからよく電話をもらって、相談に乗るよと言ってもらえた。(熱意が)ひしひしと伝わってきました」。部員たちにとってもプレッシャーだった。卒業前の2月、伊藤は皆の前で約束した。「OBとして、チームを盛り上げる。自分の進む道でも頑張る」。自衛隊に入った後も、練習に足を運んで声を掛けた。この1カ月は、寝る前にリタイアした場面が何度も頭に浮かんだ。 だが、本当のゴールは箱根・芦ノ湖と東京・大手町にある。この日欠場した主力も、戻るめどがたった。「シード権だけでなく、上位も狙っていけると思います」と伊藤。新居利広監督は「通過点であることを頭に入れて、これから練習に取り組んで欲しい」と部員たちを引き締めた。1年間の経験が箱根路で生かされた時、伊藤の痛みはその分だけきっと和らぐ。【佐々木一郎】
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