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(10月11日更新) 新エース元杭、箱根予選会で昨年の雪辱狙う 今年で78回を数える箱根駅伝。その長い歴史の中で、総合優勝という栄冠を勝ち取った大学はわずか13校しかない。その中でも慶大は、第13回大会で10区逆転優勝を果たしている伝統校である。しかし、出場校の数が5校増やされる記念大会を除くと、第47回大会以来本戦出場から遠ざかっている。名門復活を、そして31大会ぶりの本戦出場を目指し、慶大競走部は日々練習に励んでいる。 エース丸山博邦、高橋秀昌ら実力のある選手が卒業した今年、新生慶大を引っ張るのは若きエース、元杭康二(法2)である。 入学したての昨年、いきなり5000メートル慶大記録を樹立。周囲の度肝を抜くとともに大きな期待を集める。しかし、順調にいくかと思われた矢先の夏合宿、座骨神経痛からくる腰痛が彼を襲う。それでも「先輩の一生懸命取り組む姿に奮起した」という元杭は、故障を押して箱根駅伝予選会に臨む。だが1時間6分23秒で175位(学内8位)と力を出し切れなかった。 「昨年は故障の中での出場で、納得のいく走りはできなかった」と悔しさをにじませながら振り返る。その後もなかなか怪我が癒えず、思うように走れない日々が続いた。しかし、この夏は故郷山口県で治療に専念。慣れ親しんだ場所で心身ともにリフレッシュし、二次合宿からは元気な姿でチームに加わり練習に取り組んできた。 また、「刺激になっている」というのが長嶺貴裕(法大)の存在。元杭と同じ山口県出身で、高校時代から互いの力を認め合い、共に切磋琢磨してきた。その長嶺は、今年一足早く箱根デビュー。その活躍に「負けたくない」気持ちが燃える。昨年味わった悔しさに、自分ではないライバルの雄姿が重なり、今の元杭のエネルギーとなっているのだ。 今年は、名門・早大や新鋭・国学大など強豪校、実力校がひしめき予選突破は「そう簡単なことではない」(元杭)。しかし、「予選会は(自分にとって)久し振りのレース。不安もあるが楽しみでもある。昨年、力を出し切れなかったぶん、今年は最後まで諦めずに頑張りたい」と意気込む。予選会当日は、彼の走りに注目したい。 (松本 崇)
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