敦賀気比(福井)のエース右腕、平沼翔太投手(3年)が、わずか1安打の無四球完封で、チームの初戦突破に貢献した。

 4回まではパーフェクト。5回に失策で走者を許したが、初安打を許す6回1死までは、奈良大付の打線を完全に翻弄(ほんろう)した。その後もしっかり抑えて三塁も踏ませない投球で、奪った三振10の今大会2人目の完封劇だった。

 昨夏4強右腕の平沼は「調子が上がってなかったので自信になった。スピードは気にせずにキレ重視で投げた。最後はちょっと力をいれて140キロ出たので次につながる」と納得。8回まで直球は最速137キロだったが、最後の打者を打ち取った直球が142キロ。完封を決めた100球目がこの日の最速と、まさに力を温存してのシャットアウトだった。