レンジャーズのダルビッシュ有投手(30)が、オープン戦初戦となる25日(日本時間26日)のロイヤルズ戦に先発することが決まった。ブロケール投手コーチが20日(同21日)、今後の予定を明かしたもので、2イニング、35球程度の試運転となる見込みだ。

 異例の早期登板こそ、順調さの表れだった。通常、オープン戦序盤は若手のテストが主体で、主力投手は3月上旬から実戦登板に入るケースが主流。ところが、今春はダルビッシュの仕上がりが早く、前倒しでオープン戦の「開幕投手」に指名された。キャンプ中にレスリングの元世界女王、山本聖子さんとの間に第2子が誕生するという。大リーグ選手ではシーズン中も珍しくない産休を数日、取得する予定もある。

 この日は今キャンプ初のフリー打撃に登板。マイナー選手延べ6人に対し、32球を投げ分けた。米移籍後、ほぼ封印していたスプリットで空振りを取った。練習後は、スプリットについて「空振りもそうですが、ゴロを2球取れた。低めのいいところから落ちて自信になりました」と、手応えを口にした。

 昨年の同時期は右肘手術からのリハビリ段階だったが、今年はチーム内の先頭グループ。球速についても「だんだん速くなっていけばいいと思います」と、まったく心配していない。完全復活を目指すダルビッシュの足取りが、一段と力強さを増してきた。(サプライズ=四竈衛)