<ブルージェイズ1-3エンゼルス>◇18日(日本時間19日)◇ロジャーズセンター
【トロント(カナダ)=大塚仁】エンゼルス松井秀喜外野手(35)が「鉄人復活」への第1歩を踏み出した。「4番DH」で先発出場し、6回に先制打となったメジャー通算200本目の二塁打、9回には日本人メジャー1000本目の二塁打を放って早くも3度目の決勝打をマークした。開幕から13試合連続の先発出場で、昨季自己最長だった12試合をクリアした。今季初の3連勝に導いたバットはチームに不可欠で、連続出場はさらに伸びていきそうだ。
均衡を破ったのは4番松井だった。0-0の6回2死二塁。ロメロの146キロ速球をとらえた打球は、中堅手の頭上を越えて人工芝の上で弾んだ。昨季13勝を挙げ、今季も開幕から好調の左腕から放った先制タイムリーは、メジャー通算200二塁打を達成するとともにチームを3連勝へと導く貴重な一打。9回にも日本人メジャー1000本目のメモリアル二塁打で追加点を演出し「勝利につながったわけだし、良かった」とうなずいた。これでメジャー通算993安打となり、1000安打へあと7本とした。
昨年のワールドシリーズでも見せた勝負強さに磨きがかかってきた。5日の開幕戦、サヨナラ打の8日アスレチックス戦に続いて早くも今季3度目の決勝打。2死での得点圏では8打数4安打の打率5割を誇る。「すべてがいい打席だった」とソーシア監督も絶賛。エ軍が昨年まで39勝66敗(勝率3割7分1厘)と苦手だったロジャーズセンターで、04年6月9~11日以来の3連勝を飾った。
どうあっても打線には欠かせない。開幕から13試合連続先発出場。ヤンキースでの昨季、連続先発出場は12試合が最長だったが、それを早くも上回った。この日はハンターが休養したため、エ軍で開幕から全試合先発出場は松井とモラレスだけ。ソーシア監督は16日に「必要になれば休ませるが、今のところは考えていない」と松井を続けて出場させる方針を示している。昨季の松井は開幕3試合目で早くも欠場、08年も開幕12試合目で欠場したが、借金1のエ軍がさらに加速するためには外すわけにはいかないのが実情だ。
松井としても望むところだ。この日まで3連戦を戦った人工芝のロジャーズセンターは昨年5月12日に右太もも裏を痛めた嫌な場所だが、今回は3試合に出場した後も「疲れ?
今のところは全然まだ大丈夫ですよ」と言い切った。人工芝でプレーする負担についても「DHじゃ分からないですね」と気にする段階にはないという。19日からは本拠地アナハイムに戻って10連戦を戦うが、期間中には外野での出場も予定している。そうなれば松井を外すことなく他の野手をDHに回せるようにもなる。
試合前には阪神金本の連続フルイニング出場記録がストップしたことを聞き「それがチームに対する強い思いなのでしょう」と心中を思いやった。自らも日本では歴代4位の574試合フルイニング出場を記録し、連続試合出場でも衣笠(広島)金本に次ぐ歴代3位の1250を数える。大リーグ移籍後は06年から度重なる故障に見舞われたが、新天地での今季は「毎日試合に出ること」を目標に掲げている。それには頑丈な肉体とともにチームが勝つために必要とされることが求められる。松井はチームの期待に応えるため、そして自らの思いをかなえるためにグラウンドに立ち、バットを振り続ける。



