<ドジャース7-3アストロズ>◇18日(日本時間19日)◇ドジャースタジアム

 【ロサンゼルス=大塚仁】ドジャース黒田博樹投手(35)がアストロズ戦で6回3失点と好投し、今季5勝目でチームの9連勝に貢献した。1回に3点の援護をもらいながらリーにソロ本塁打と2点適時打を浴び、3回に同点とされる展開だったが、我慢のマウンドでチームに勝利をもたらした。

 今季8度目の先発は、とにかく耐えた。「今日はすべてのボールが良くなかった。いつもよりちょっと疲れている感じがした」と万全でない中、4回以降を2安打に抑えて再度の勝ち越しを呼んだ。

 粘りの投球は対応力が生んだ。右打者の外角に逃げていくスライダーがいまひとつとみるや、見せ球に切り替えて内角に力のある球を投げ込んでいった。5回にはリーをフルカウントから内角のツーシームで空振り三振。最後の6回は内野ゴロ3個で片付けたが、決め球はすべて93マイル(約150キロ)以上のボールで詰まらせた。「ボールになっても根気よくインサイドに投げていかないと。踏み込まれると今日のスライダーじゃ怖かった」。悪いなりに試合をつくるベテランの業だった。

 今季初対戦のアストロズ松井稼頭央内野手(34)も3打数無安打に抑え「足も速いですし、今は状態あまり良くないですけどいいときの彼を知ってますしね。警戒しながら何とか抑えられて良かった」と胸をなで下ろした。

 これで5月は4戦3勝。勝利数、防御率、投球回はいずれもチームトップを誇る。リーグの打撃3冠王アンドレ・イーシア外野手(28)が18日、右手小指骨折のため故障者リスト入りしたが、投手陣の安定もあってチームの勢いは衰えない。メジャーで今最も強いチームを、タフな黒田が支えている。