マリナーズ・イチロー外野手(37)がオリックスT-岡田外野手(22)に「一人前の哲学」を注入した。22日、スカイマークスタジアムで合同自主トレを行った。フリー打撃では“球拾い”となり、昨年の本塁打王の打球に見とれた。3年続けて結果を残すことが大事と説く一方で「また気になる選手が増えた」と一門入りを認めた。
わずか1時間30分の合同トレだったが、イチローがT-岡田に「イチ流の教え」を説いた。神戸での自主トレは今日23日に打ち上げる。そのために言葉を残した。「去年、1年やって、次の2年が大事な期間ですから。いろんな意味で、本塁打王をとっていいチャンスですから。僕も頑張らないといけない。また気になる選手が増えたね」と、かわいい後輩を思いやった。「3年やらなければ一人前じゃない」というのが持論。高みに向かうため、続けて結果を残すよう、あえて手綱を締めるよう強調した。
フリー打撃で競演した。T-岡田の打球がはるか頭上を越える。かつての本拠地で右翼を守りながら、サングラスの奥で目を細めた。「いい力しとんなあ。すごい!」。フリー打撃64スイングで17本の柵越え。左中間から右翼まで全方位に空高くアーチを描く姿にもう笑うしかなかった。「びっくりした。なかなか日本人にいない感じなんで。ステップしないで打つのとか、打球の質とか。(打球が)落ちてこないからね。力だけでなく、バットに力が伝わらないとああいう打球、出ない」と驚きの声を上げた。
メジャーでは数々の大砲を見てきたが、22歳の本塁打王の力は本場にも劣らない。2年ぶりのタッグで「2年前と?
全然違う。自信があるのがみなぎってる」と成長を感じ取った。今季の年俸1700万ドル(約13億6000万円)が、5800万円(推定)の“球拾い”までして、打球の質を確かめた。「僕の守備にとっても、この時期にああいう練習できるし、良かった」と楽しんだ。右方向への当たり11本を捕球し、うち2本は背面キャッチのおまけ付きで魅せた。
「攻守交代」すると自らも100スイングで29本の柵越えで応戦。内角球もバットを体に巻き付けてポール際に運んだ。同じく右翼で守ったT-岡田は「打球の速さが違う。バットを構えた位置から来たコースへ最短距離で出している」と刺激されていた。【押谷謙爾】



