【アーリントン(米テキサス州)25日(日本時間26日)=高山通史、四竈衛】レンジャーズ・ダルビッシュ有投手(25)がメジャーへの適応能力を認められ、登板予定が前倒しされた。ヤンキース戦で8回1/3無失点の快投から一夜明けたこの日、ロン・ワシントン監督(59)がローテーションを再編。ダルビッシュは当初予定の5月1日(日本時間2日)ブルージェイズ戦から、30日(同1日)の同戦に1日繰り上がった。メジャー5戦目の登板は、初めてスポーツ専門局ESPNの人気番組で全米中継される。
全幅の信頼の裏返しといえるだろう。ワシントン監督はこの日のヤンキース戦で、先発5番手のフェリスを調整目的で中継ぎで投入した。救援から転向したばかりのフェリスに休養を与え、先発を1度飛ばすとともに、残る4人の先発陣には「全員が中5日の登板でいく」とフル回転を指令した。ダルビッシュは中6日から中5日に変更され、敵地トロントでのブルージェイズ3連戦の初戦、30日のマウンドを任された。
メジャーの過酷な日程にも長足の進歩で適応している。日本では中6日の登板に慣れているため、首脳陣も気遣いながら起用してきたが、尻上がりに調子を上げてきた。初登板から3度にわたって中4日の登板間隔で、1試合あたりの球数平均113球はバーランダー(タイガース)の114球に次ぐメジャー2位の多さ。新人離れしたタフネスぶりも発揮しており、フェリスを先発から1度外し、ダルビッシュの登板を1日前にスライドする案に異論はなかったとみられる。
一夜明けても周囲は騒がしく、スポーツ専門局ESPN電子版は、レ軍史上でヤ軍打線から2ケタ三振を奪って無失点に抑えたのは、69年のジョー・コールマン以来、43年ぶり2人目の快挙と“新事実”を伝えた。そのESPNは、30日に月曜日恒例の「マンデー・ナイト」でレ軍戦の全米中継を予定。願っていたダルビッシュ登板が図らずも実現することになった。
対戦するブルージェイズはダルビッシュと浅からぬ因縁がある。昨年12月にポスティング入札が締め切られた際、当初は最高額を入札した球団と報じられた。わずかの差でレ軍に及ばず、地元ファンは失望した。そのブ軍の本拠地に乗り込んでの初対戦だ。4勝目を挙げれば月間新人MVPはもちろん、月間MVPにも近づく。この日は左投げでのキャッチボールなどで、黒田との投げ合いの疲れを癒やしたダルビッシュ。大きな信頼の証明とも言える起用法で、さらにギアを上げていく。



