レッドソックス上原浩治投手(37)が12日、「ライバルの勧め」を説いた。野球教室で岩手県宮古市を訪れ、約300人の少年球児に「負けたくない相手をつくること」と上達のコツを力説。自らは今季を迎えるにあたり「チーム内の投手全員がライバル」と、競争激化を歓迎した。

 レ軍は昨年末に右腕ハンラハン(前パイレーツ)をトレードで獲得。過去2年で計76セーブを挙げた球宴右腕の加入により、上原は「他チームのクローザーが入ってレベルが高くなった」と危機感を口にする。守護神奪取をモチベーションにしており、目標という「60登板」をクリアするためにも、まずは田沢らとのセットアッパー争いに勝たねばならない。

 巨人時代は「ポジションが違っても僕のライバルだった」と同じ75年4月3日生まれの高橋由を意識し今でも日米の打者を通じ「最もやりたいのはヨシノブ。真剣勝負したい」と願う。「僕が日本に帰らない限りは無理だけど」と残念がる一方、「誘いがある限り自分がやる場所はどこでもいい。アメリカがダメならそうなる」と将来的な日本復帰に含みを持たせた。【中島正好】