<2014SUZUKI日米野球:日本代表2-0MLB>◇第1戦◇12日◇京セラドーム大阪

 MLBオールスターのジョン・ファレル監督(52=レッドソックス)が侍ジャパン大谷翔平投手(20=日本ハム)の潜在能力を高く評価した。「彼の若い年齢を考えると、素晴らしい投手と言える。100マイル(約161キロ)近くのストレートには本当に強い印象を受けた。落ち着きもあり、背が高いが柔らかく投げてくる。優れた投手だ」とうなずいた。

 対戦した打者も、大谷の直球に押された。ロイヤルズの1番打者エスコバルは153キロ直球で右飛。「直球が良かった。伸びのある球だったね。球にムーブメント(動き)があった。メジャーでも通用すると思う」と絶賛。多くのメジャー投手が投じる動く直球に手を焼いた。

 前日11日、甲子園のバックスクリーンへたたき込んだファウラーは、156キロ直球で左飛に押し込められた。158キロ直球で一ゴロに抑えられたゾブリストは「メジャーでも速い投手はいる。すごく速く感じたわけではないけど、それでも速かった。潜在能力が高い」と認めた。

 侍投手陣の引き出しの多さにもやられた。前夜は3発などパワーを見せつけたが、この日は4投手の継投の前に3安打のみ。ファレル監督も「スタイルの違う投手が続いて、つかみどころがなかった。素晴らしい投手たちにやられてしまった。昨日我々はいいスイングをしたが、今日は1枚上の投手が出てきた」と完敗を認めた。日米野球での完封負けは00年11月9日以来。8年前の前回大会で全勝したMLBも、日本人投手の実力の前に沈黙するしかなかった。