オリックスがシーソーゲームを制した。4回途中からリリーフ5投手が無失点で踏ん張ったが、1点リードの5回から投げた白仁田寛和投手(29)に2年ぶり白星。昨オフに阪神からトレード移籍し、9試合目で新天地1勝だ。「パでも勝ててうれしい。試合が終わるまで誰に勝ちがつくか分からなかった」。初のお立ち台で笑った。

 これまでは主にリードされた展開での登場。森脇監督も「ああいう場面は今までなかったが、日ごろから準備しているものが出た」と評価した。先発だった阪神時代からカーブを加えて幅が広がった。「今は調子が悪いなりに状況判断ができるようになった。前は気負うことがあった」と、精神面の成長もあった。

 プロ2勝目の記念ボールは1勝目と同じく「福岡の実家に送ります」。昨年春のキャンプでは原因不明の右腕痛により球速130キロ台まで低下も「今となってはすべて経験」と笑い飛ばせる強さがある。