西岡、長期離脱か…。阪神西岡剛内野手(30)が23日、出場選手登録を抹消された。前日22日DeNA戦(横浜)の三塁守備中に右肘の違和感を訴え、5回裏の守備からベンチに退いた。そのまま都内の病院に直行。この日、球団から「右肘屈筋筋挫傷」と診断が発表された。チームがデーゲームを戦っていた最中の午後4時。西岡は帰阪のため新横浜駅に姿を見せると、整理がつかない胸中を包み隠さずに語った。

 西岡 MRI(検査)もそんなにいい状態ではなかった。今は、すぐ復帰という気持ちまでいっていない。(来週25日まで)3日間静養という形を取らせてもらったので、その間に整理して1日も早く復帰しようという気持ちに切り替えていきたい。

 問題の場面は3回、代打黒羽根の三遊間のゴロをさばいたときだった。「投げた瞬間『やってしまった』という感じがした」。昨年11月には右肘遊離軟骨除去手術を受けている。再発ではないが、突然襲ってきた違和感で重傷を悟った。和田監督は一夜明け「(復帰まで)ちょっとかかるからね。箇所は(手術箇所と)違うと言っていた」と長期離脱の可能性を示唆した。

 今季は23日を除く全44試合に先発し、打率2割6分5厘、2本塁打、14打点の数字以上に上位打線の一角として機能していた。その一方で右肘への不安は常時つきまとっていたという。

 西岡 (キャンプ最終日から)サードになって、投げる距離が長くなったのもあるし、ちょっとどうかなというのはあった。そういうのを感じながらやってきたけれど、こういう形になった。ケガをしてしまったのは自己責任です。

 今年は3月のオープン戦中にも右肘の不調を訴え、実戦3試合を欠場している。リハビリは来週26日から開始予定だが、佳境を迎える夏場に元気な姿で戻って来られるのか…。今後、再検査を受ける可能性もある。うつむき加減で紡いだ言葉が、事の重大さを物語っていた。【松本航】

 ◆腕の屈筋 親指につながっている腕の上側の筋肉。肘を曲げるときに力が入る箇所で、8つの筋肉から構成される。小指につながっている下側は「伸筋」という。筋挫傷は筋肉の損傷。